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米、ユダヤ人入植容認、ヨルダン川西岸

米、ユダヤ人入植容認、ヨルダン川西岸「国際法矛盾せず」/3面

 【ワシントン=岩田仲弘】ポンペオ米国務長官は18 日、国務省で記者会見し、イスラエルが占領したパレスチナ自治区ヨルダン川西岸のユダヤ人入植活動について「入植そのものは国際法に矛盾していない」と表明、事実上容認する考えを示した。
 米政府は1978年のカーター政権以来、入植活動が占領地の地位変更を禁じたジュネーブ条約などと矛盾するとの立場を取ってきた。トランプ政権は約40年ぶりに政府方針を転換し、親イスラエルの立場をより鮮明に打ち出した。
 ポンペオ氏はその上で、イスラエルパレスチナ双方にとって繊細な入植問題について「前政権は任期満了直前に、違法の可能性があると公式に明言した」とオバマ前政権の対応を批判。「個々の入植に関する(違法かどうかの)法的な結論は、それぞれの実態の評価による」として、米政府としては今後、法的見解を示さない姿勢を打ち出すとともに、ヨルダン川西岸の位置付けも「予断を持って判断しない」と強調した。
 トランプ大統領は就任以来、エルサレムイスラエルの首都と認め、在米大使館を移転。さらにゴラン高原イスラエル主権承認、イランとの核合意破棄など、露骨な親イスラエル政策を次々と実施。来年の大統領選に向け、米国の人口の4分の1を占め、イスラエルを支持するキリスト教最大宗派である福音派の支持を固める狙いがある。
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桜を見る会 夕食会場と宿泊先は別

桜を見る会 夕食会場と宿泊先は別/1面

 安倍晋三首相主催の「桜を見る会」前日の夕食会を巡り、2015年に首相事務所名でツアー参加者に配られた文書の記載では、会場と宿泊先のホテルが異なることが分かった。5000円という夕食会の会費が安過ぎるとの指摘に首相は「参加者の大多数が宿泊者という事情などを総合的に勘案してホテル側が設定した」などとしており、疑問や詳細な説明を求める声が強まりそうだ。

 夕食会は13年から毎年開かれ、15年と17年以降の会場はホテルニューオータニ、他はANAインターコンチネンタルホテル東京だった。今年のツアーの宿泊先は夕食会と同じホテルニューオータニだったとみられる。15年、17年、19年のツアーの夕食会会費は、文書などから1人5000円だったと確認できる。
 15年のツアー参加者に配られた桜を見る会の注意文書には、当日の移動用バスに関し「宿泊先ホテル(全日空ホテルもしくはホテルオークラ東京)の出発時間が7時になります」と記され、夕食会が開かれたニューオータニは含まれていない。
 参加者の1人はニューオータニには宿泊していないと証言し、「桜を見る会のツアーバスは計10台ほどで、オークラ発が2、3台、残りはANAだった」と振り返る。
 17年の日程表でも、宿泊先ホテルは「ホテルニューオータニ」「ANAインターコンチネンタル」の二つとされた。夕食会場のニューオータニと宿泊先が別だった人が一定程度いたとみられる。
 一方、今年のツアーではホテルに関し、「あべ事務所で手配(宿泊先・ホテルニューオータニ)」か「自分で手配」を選ぶことができた。
 夕食会の価格設定や宿泊者数についてホテルニューオータニの担当者は取材に「利用客に関する問い合わせは受けかねる」と回答した。
 ANAインターコンチネンタルホテル東京の担当者は「ホテルが答える立場にない」と話した。山口県下関市の首相地元事務所の秘書は「コメントできない」とした。

本音のコラム 「ボランティアと苦役」 前川喜平

本音のコラム 「ボランティアと苦役」 前川喜平/25面

 東京オリンピックパラリンピックに向け、東京都が中高生のボランティア体験希望者を募集中だ。目標は6000人。任意参加と説明しているが、実際は学校ごとに人数が割り振られ、学校によっては半強制的に参加を求められているという。ボランティアは自発的な活動だ。強制されたらボランティアではない。
 話は森喜朗内閣まで遡(さかのぼ)る。2000年11月、教育改革国民会議が「奉仕活動を全員が行うようにする」「小・中学校では2週間、高校では1カ月間、共同生活などによる奉仕活動を行う」と提言。文部省(当時)は奉仕活動を義務づける学校教育法改正を検討したが、内閣法制局から憲法18条の「苦役からの自由」に反する疑いを指摘され、01年7月の学校教育法改正では、「ボランティア活動など社会奉仕体験活動」の「充実に努める」と規定された。「ボランティア」は「奉仕活動」の例示とされた。
 さらに第一次安倍内閣の07年1月、教育再生会議は「すべての子供に規範を教え、社会人としての基本を徹底する」ため、「高校で奉仕活動を必修化する」と改めて提言。それを実行に移したのが東京都だ。07年度から都立校で「奉仕」という科目を必修化した。
 どんなに立派な活動でも、強制されれば「苦役」だ。ボランティアの名の下に中高生に苦役を強いてはならない。 (まえかわ・きへい/現代教育行政研究会代表)

本音のコラム 「桜も赤くなる」 斎藤美奈子

本音のコラム 「桜も赤くなる」 斎藤美奈子/25面

 8日の参院予算委員会で、共産党の田村智子議員が追及した安倍晋三首相主催の「桜を見る会」問題が、ようやく波紋を広げはじめている。
 招待客の選定基準が不透明で、首相の後援会関係者(850人!)はじめ他の閣僚や与党議員の後援会員が多数招かれていること(私的接待疑惑)。例年1万人程度だった招待客が安倍政権下で18000人にまで膨らみ、予算も3倍超に増えたこと(公金の私的流用疑惑)。個人情報やテロ対策をタテに首相が招待客の開示を拒み、内閣府は招待客名簿を1年未満で廃棄すると述べていること(文書隠蔽(いんぺい)疑惑)。
 そんな接待は私費でやれという人がいるけど、いやいや私費でやったら公職選挙法違反で完全にアウトである。だからこそ桜を見る会が利用されたのではないか。実際、客が選べるなら、首相および政府与党にとって会のメリットは大きい。
 後援会員や支持者への感謝と慰労を示すことができ、ひいては集票が期待できる。招待客の名誉欲や自尊心をくすぐり、ひいては集票が期待できる。芸能人らとの記念撮影はPRになり、ひいては集票が期待できる。税金の無駄遣い? いや公金による買収でしょ。
 菅原一秀経済産業相のメロン、河井克行前法相のウグイス嬢より規模も悪質さもずっと上だ。新宿御苑の行ってごらんよ。桜の葉っぱも赤面してるよ。 (さいとう・みなこ/文芸評論家)

 

首相主催「桜を見る会」 毎年前夜に講演会と懇親

首相主催「桜を見る会」  毎年前夜に講演会と懇親/1面

 安倍晋三首相が第2次安倍政権発足後の2013年以降、4月に東京・新宿御苑で開いてきた「桜を見る会」の前夜に、都内で後援会と懇親会を毎年開いていたことが分かった。桜を見る会当日も、首相は毎年、会場で後援会と記念撮影していた。野党は「公式行事の私物化だ」と批判した。参加した首相の地元関係者らには、当時の様子を伝えたブログの投稿削除が相次いだ。 (妹尾聡太)

 本紙掲載の「首相の一日」によると、首相は今年4月12日夜、都内ホテルの宴会場で開かれた「安倍晋三後援会 桜を見る会前夜祭」に出席。翌13日午前は、桜を見る会の開始時刻前に会場で後援会関係者と写真撮影をした。
 13~18年も今年と同様、桜を見る会の前夜に懇親会、当日に写真撮影があったことが確認できる。
 共産党の田村智子参院議員は11日、記者団に「首相が桜を見る会を後援会の一大行事に位置付けてきたのは、客観的な情報で確定だろう」と指摘した。立憲民主、国民民主、共産の野党3党の国対委員長は同日、国会内で会談。追及チームを12日に設置し、首相の一連の動きが政治資金規正法公選法などに従って行われているか調査していく方針を確認した。
 桜を見る会に関し、友田有(たもつ)・山口県議は14年について「貸し切りバスで新宿御苑に向かい」などとブログで記載していたが、11日午後の時点で閲覧できない状態になった。18年について「10メートル歩いたら、山口県の人に出会う」との国会議員の言葉を紹介した藤井律子・同県周南市長(当時は県議)のブログ記事も見られなくなった。
 桜を見る会については、田村氏が8日の参院予算委員会で、ブログや同県防府(ほうふ)市のライオンズクラブ会報への寄稿をもとに追及。寄稿には、今年の前夜祭に後援会の約850人が参加し、翌朝には貸し切りバス17台に分乗して新宿御苑に向かったとの記載があることを指摘し「税金を使った行事で後援会活動をしている」と批判していた。
 首相は、桜を見る会の招待者について「個人情報」であることを理由に明らかにしていない。
 桜を見る会は首相が主催し、例年4月に各界の功労者らを招いて開いている。参加者や開催費は13年以降、年々増えている。

本音のコラム 「安倍首相の野次と言い訳」 前川喜平

本音のコラム 「安倍首相の野次と言い訳」 前川喜平/27面

 6日の衆院予算委集中審議。萩生田光一官房副長官(当時)の加計学園獣医学部新設への関与を示す「萩生田ペーパー」の作成者について質問する今井雅人委員に、安倍首相が「あなたが作ったんじゃないの」と野次(やじ)を飛ばした。
 このペーパーには「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切った」という萩生田氏の発言も記録されている。
 「侮辱だ。謝罪せよ」と求める今井氏に安倍氏は「座席から発言を発したことは申し訳なかった」と一応謝ったが、その際に次のような言い訳をした。「今井委員はこれを誰が作ったかと聞いたが、文科大臣はあずかり知らないから答えようがない。誰か分からないのだから、誰だって可能性がある。だから今井委員ということだってある」
 この発言は事実に反する。この文書の作成者はすでに分かっているからだ。2016年10月21日に高等教育局長が萩生田氏と面談した際のやりとりを、担当の課長補佐が聞き取った上で作成した。それは文部科学省が認めている。
 当時の義家弘介文科副大臣はこの件で萩生田氏に「謝罪」した際、「萩生田副長官の名前を出してことにあたる傾向があった」と説明した。もし本当にそんな職員がいるのなら、当然厳重に処分すべきだ。萩生田大臣はなぜそれをしないのだろう? (まえかわ・きへい/現代教育行政研究会代表)

政府への異論 議事録削除 社会保障検討会議

政府への異論 議事録削除 社会保障検討会議/3面

 政府が9月に開いた全世代型社会保障検討会議の初会合を巡り、有識者メンバーとして政府方針と異なる意見を述べた中西宏明経団連会長の発言の一部が、公表された議事録に記載されていないことが7日分かった。政府が見直しを検討している「在職老齢年金制度」に言及した部分で、複数の会議関係者が「削除された発言がある」と明らかにした。異論を表面化させない意図が働いた可能性がある。
 社会保障に関わる幅広い検討を行い将来にわたる制度改革を決める重要会議で、議論の透明性を担保するはずの議事録の削除があったことに、専門家からは「政策決定過程の信頼性を損ないかねない」との批判も出ている。
 問題の議事録は、安倍晋三首相が議長を務めた9月20日の会合で、閣僚や有識者ら出席者の発言を記録したもので、10月4日に首相官邸のホームページに公開された。
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 中西氏は取材に対し、削除された内容を会議の場で発言したのは事実とした上で、議事録の記載は「政府側の判断だ」と述べた。一方、会議の事務局の担当者は「所定の手続きを踏んでおり、適切に処理したと考えている」とコメントした。
 公文書問題に詳しい東京大の牧原出(いづる)教授(政治学)は「発言内容をできる限り記録に残すのが公文書の原則だ。異論をないことにしてしまう安倍政権の体質が出ている」と指摘した。