今日の東京新聞

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首相 5月の答弁と矛盾 衆院閉会中審査

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首相「1月に初めて計画知った」衆院閉会中審査 加計氏と15回も会っているのに/1面

 安倍晋三首相は24日の衆院予算委委員会の閉会中審査で、学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設計画に関し、計画を把握したのは今年1月と答弁した。首相と学園の加計孝太郎理事長は30年来の友人で、第二次内閣発足後も判明分だけで15回、食事やゴルフを共にしている。野党は「にわかに信じられない」と指摘し、事実関係を確認するため、加計氏の国会招致を求めたが、首相は国会の判断に委ねると述べるにとどめた。(金杉貴雄)

 この問題を巡っては、加計氏が首相と特に親しいことから、首相や側近が便宜を図ったとの疑惑が持たれている。首相は加計氏から働き掛けや依頼はなかったと説明し、自身も便宜を図ったことはないと強調した。
 首相は加計氏について「政治家になる前からの友人」と説明。食事などをしても「『今治』という話は一切なかった」「(獣医学部新設について)具体的に話したことは一回もない。依頼されたこともない」と説明。政府が獣医学部新設を認める事業者を加計学園に決定した1月20日になり、加計学園の計画を「初めて知った」と述べた。
 民進党玉木雄一郎氏は、首相が議長を務める国家戦略特区諮問会議が昨秋以降、複数回開かれている点に触れ、把握時期が遅すぎるとして追及。「答弁が偽りなら、責任を取って辞任するか」と迫った。首相は「首相として責任を持って答弁している」と述べるにとどめた。<略>

5月の首相答弁「今治申請段階で知っていた」/1面

 24日の衆院予算委員会で、加計学園獣医学部新設計画を初めて知ったのはいつかと問われ、今年1月20日と答えた安倍晋三首相。実は先の通常国会でも首相は同じような質問を受けていた。その時は「加計学園が、特区に申請を(愛媛県今治市が出すから、この特区に申請した段階て首相として知り得た」と説明していた。
 首相がこう答えたのは、5月9日の参院予算委員会今治市が国家戦略特区での獣医学部新設を提案したのは、2015年6月。首相の発言通りなら、首相は加計学園の計画を15年6月に知っていたとも受け取れる。24日の国会答弁と矛盾する。
 首相は6月5日の参院決算委員会でも、同様の質問をされ「国家戦略特区に、その申請を今治市とともに出された段階で承知した」と語っていた。

 

<ブログコメント>昨日の衆院予算委員会では、首相が、加計学園獣医学部新設計画を知ったのは今年の1月20日と答えたとき、どよめきが起こりました。上の記事にある通り、首相は5月の参院予算委員会答弁で「(15年6月に)知り得た」と説明しています。この矛盾。今日の参院予算委員会での答弁が注目されます。

またも「記録がない」 加計学園 閉会中審査

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視点/またも「記録がない」 加計学園 閉会中審査/4面

 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設を巡る衆参両院の閉会中審査が10日に開かれた。そこで見えたのは、政府側に都合のいいように公文書が破棄されている実態だ。公文書は国民の財産であり、適切な保存、公開は、国民が行政をチェツクする上で不可欠だ。
 審査で一番疑間に思ったのは、学園が進出する愛媛県今治市職員による2015年4月2日の首相官邸訪間に関するやりとり。
 今治市職員の首相官邸訪問は、市民の請求に応じて、市が昨年12月に情報公開した行政文書に記載されていた。「獣医師養成系大学の設置に関する協議場所首相官邸」と書かれているが、面会相手は黒塗りで非公開だ。
 訪問日は今治市が国家戦略特区の提案をする2ヵ月前。 そんな段階で、なぜ市職員が首相官邸を訪れ、誰と会った のか。森裕子参院議員(自由)が追及したが、政府側は「記録がなく確認できない。訪問者の記録は遅滞なく破棄する取り扱いになっている」と答弁。
 森氏が「参院議員会館でも訪問者の記録は3年間保存している。なぜすぐ破棄するのか。一体誰と会ったのか」と迫っても、菅義偉(よしひで)官房長官からは「それは今治市に聞かれたらいかがでしょうか」と人ごとのような回答しかなかった。
 記者も菅氏の会見で似たような言葉を何度も間かされてきた。「文科省に間かれたら良いのではないですか」「内閣府で決めることですから」。加計学園問題の核心は官邸の関与の有無なのに、説明責任から逃れようとしているかのようだ。
 10日の審査では、大阪府豊中市の国有地が森友学園に格安で払い下げられた問題を巡っても、文書の破棄が問題になった。
 財務省と学園の土地売買の交渉記録について佐川宣寿(のぶひさ)前理財局長は今年2月、「交渉記録の保存期間は1年未満なので、売買契約成立を受けて廃棄した」と国会答弁した。
 福島伸享衆院議員(民進)は、公文書管理法施行令では保存期間の起算点は文書を作成した日の翌年度の4月1日と指摘。つまり、森友学園との交渉記録が破棄できるのは今年4月1日以降だと主張。政府側は「それは原則」として、例外措置があると言い張った。森友案件がなぜ例外なのかは説明もないまま。
 森友学園問題で「記録がない」と具体的な説明を避け続けた佐川前局長は今月5日、国税庁長官に栄転した。国税庁の徴収官や税理士のもとには「長官が半年で記録を破棄していいのに、なせ、市民は1年間領収書を持っておかなきゃいけないんだ」という苦情が寄せられているという。
 24、25日に安倍晋三首相が出席する集中審議が開かれる。「記録がない」「記憶にない」は繰り返さないでほしい。(望月衣塑子)

生きていてよい、それが人権なんだ

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生きていてよい、それが人権なんだ 相模原障害者殺傷1年 識者の思い/1面

 相模原市知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が刺殺された事件で、殺人罪などで起訴された植松聖(さとし)被告(27)から3通の手紙が先月から今月にかけて本紙に届いた。「意思疎通がとれない人間を安楽死させるべきだ」など差別的な考えに変化は見られず、反省の言葉もない。自らも障害があり、障害者支援に取り組む専門家たちは、そんな考え方を否定し「価値があろうがなかろうが生きていてよい、それが人権なんだ」と訴える¨事件発生から26日で1年。教訓を生かして「共生」の歩みを進めることができるのか、社会が問われている。(1面リード)

相模原障害者殺傷事件
 2016年7月26日未明、「津久井やまゆり園」に元職員の植松聖被告(27)が侵入。19人を刺殺、27人に重軽傷を負わせ、殺人容疑などで逮捕された。横浜地検は刑事責任能力があると判断、殺人罪など六つの罪で起訴した。公判日程は決まっていない。

 

米軍基地前に「人間の鎖」/26面

 米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設先、名護市辺野古(へのこ)の米軍キャンプ・シュワブのゲート前で22日、移設反対派の市民ら約2000人(主催者発表)が、「人間の鎖」として基地フェンス沿いに約1.2キロにわたって手をつなぎ、抗議集会を開催した。参加者は「辺野古新基地反対」と訴えた。

2000人が「辺野古反対」
 沖縄県が移設工事差し止めを求めて24日に那覇地裁に改めて提訴するのを前に行われた。猛烈な暑さの中、稲嶺進名護市長は、「この行動を、知事を支え、新基地建設をストップさせるためのエネルギーに変えていこう」と声を張り上げた。
 別の参加者は「行政の抵抗に委ねるのではなく、一人でも多くゲート前に結集し、闘いの鎖をもっと太く長く強くしていこう」と呼び掛けた。
 参加者らは、移設阻止の願いを託して風船約1000個を飛ばし、基地に向かって手をつなぎウェーブをつくった。
 辺野古と同じ沖縄本島北部にある米軍北部訓練場(東村(ひがしそん)など)の部分返還の条件として、政府が昨年7月に東村高江周辺にヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)4ヵ所の建設工事に着手してから22日で1年となった。
 うるま市から集会に参加した伊波義安さん(75)は「大量に機動隊を動員して強行した高江の手法が、辺野古でも行われようとしている」と批判した。

 

<ブログコメント>今日の1面は、相模原障害者殺傷事件の上松聖被告から届いた3通の手紙をとりあげています。政治や経済、事件、ニュース以外を1面に持ってくるのは、東京新聞らしい独自の紙面構成です。

「共謀罪」法に抗議声明 世界90ヵ国の法律家ら

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共謀罪」法に抗議声明  世界90ヵ国の法律家ら「冤罪懸念」/26面

 「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法について、世界約90ヵ国の法律家団体でつくる「国際民主法律家協会(IADL、本部・ブリュッセル、ジーン・マイラー会長)」が抗議声明を出したことが分かった。IADLに加盟する日本国際法律家協会(JALISA、大熊政一会長、会員約300人)のメンバーが21日、都内で記者会見を開いて明らかにした。

 声明は、法が成立した6月15日付け。IADLのジュネーブ代表が同16日に国連人権理事会で読み上げた。声明は、プライバシー権に関する国連特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏から懸念が示されていることに触れ「『組織的犯罪集団』の定義の曖昧さは安全保障のセンシティブな(機微に触れる)領域における非政府組織(NGO)の活動に対する監視を合法化する機会を与える」として、共謀罪廃止を求めている。
 IADLは1946年、ナチスに抵抗した法律家たちがパリで設立。世界各国の弁護士や学者らが平和の実現や人権擁護を目的に活動している。スイス・ジュネーブで毎年2回開かれる国連人権理事会で声明を出し、各国の人権状況についてホームベージなどで意見を表明している。
 会見では、英国の共謀罪と対テロ法に詳しい清末愛砂・室蘭工業大大学院准教授が「共謀罪の発祥地・英国では近年、共謀罪が対テロ法とセットで使われ、大量の職務質問や逮捕、差別的な運用が行われており、それが冤罪につながっている」と指摘。日本でも、共謀罪の運用がテロ対策を名目とした人権侵害につながる懸念を訴えた。
 IADLの理事を務める笹本潤弁護士は、ケナタッチ氏への政府の抗議について「北朝鮮が人権状況に関する国連特別報告者に協力しないことを、日本政府は非難している。政府の姿勢はダブルスタンダード(二重基準)ではないか」と批判した。

黛まどかの四国遍路歩き 同行二人

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黛まどかの四国歩き遍路「同行二人」13 逆打ち遍路 一期一会の寂しさ/6面

 24番最御崎寺(ほつみさきじ)(高知県室戸市)へ向かう海岸線で、久しぶりに道標を見た。と言っても一日二日見ていないだけなのだが、遍路中は小一時間も道標を見ないと、道を間違えているのではないかと不安になる。逆に道標を目にした途端ほっと安堵(あんど)感に包まれる。長いこと歩いてきた国道55号を離れ、山道に入った。たちまち車の騒音が消えて、空気も新鮮になった。何より木陰が涼しくありがたい。最御崎寺の境内で昼食の弁当を食べ、車道を下る。海はいよいよ青く、水平線は弓なりだ。
 津呂(つろ)港は、土佐の国司だった紀貫之(きのつらゆき)が京へ帰る折に、悪天候に阻まれて十日ほど風待ちした地だ。昼下がりの空には、鳶(とび)が輪を描きながら舞っていた。
 25番津照寺(しんしょうじ)を打ち、5時少し前に26番金剛頂寺に到着した。標高100メートルに立つ寺は、最御崎寺の「東寺」に対し、「西寺」と呼ばれる。どちらも嵯峨天皇の勅願を受け弘法大師が開基。鯨の供養塔や大師が飢饉(ききん)から民を救済したという「一粒万倍の釜」があり、周辺の歴史が窺(うかが)える。
 今夜は宿坊泊。大急ぎで入浴すると、次は洗濯の順番待ちだ。階段の上り下りに膝、脛(すね)、足首、指が痛み、部屋に入って一度座ると、動けなくなる。ようやく空いた洗濯機に衣類を放り込み、夕食となった。
 鰹(かつお)や鰤(ぶり)など土佐の海の幸が卓いっぱいに並んだ食堂は、宴会のような賑(にぎ)わいだ。その中に終始笑みを湛(たた)え皆の話に耳を傾ける男性がいた。十年程前、六十歳で遍路を始めて四度目の通し遍路だと言う。最初の二回は奥さんと区切りで歩き、今回は初めての逆打ちだ。ふと昼間言葉を交わした逆打ちのお遍路さんのことを思い出した。「風景って案外覚えていないものだそうですね?」と訊(き)くと、「風景は逆から見ると全く違って見えるものなんですよ」とおっしゃった。脚の痛みのことを相談すると、下り坂は小幅で歩くようにとア ドバイスしてくれた。「こうやって親しくなった人と二度と会えないのが逆打ちの寂しいところです」。まさに一期一会だ。
 遍路を始めてちょうど十日日、実はずっと眠れない日が続いていた。寝つきが悪いうえ連日明け方に激しい頭痛が起こり、目が覚めてしまう。脚も痛い。満身創庚(まんしんそうい)だった。
 私の体調とは裏腹に、翌朝も快晴だった。金剛頂寺の桜の下で靴紐(ひも)を結んでいると、懐かしい声がした。「やあ、元気だったかい?」。スペインからシングルさんが駆けつけてくれたのだ。

 心経の声よく揃ふ花の下

 

<ブログコメント>今日の一面は「アベノミクスの限界露呈」。大規模金融緩和策を続けている日銀が目標の物価上昇2%達成を19年度に先送り。目標達成の先送りはこれで6度目です。同じく1面に、稲田防衛相の日報問題、2面には山本創生相の「加計学園」問題と続きます。来週は予算委員会の国会閉会中審査があるので、「加計学園」や安倍内閣閣僚の発言が大きく取り上げられることが予想されます。それで今日はコーヒーブレイク。6面から、俳人黛まどかさんの四国遍路歩き「同行二人(どうぎょうににん)」を紹介します。連載13回目です。

山本担当相 認定2ヵ月前に獣医師会に伝達

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山本担当相 認定2ヵ月前「四国で」 加計問題 獣医師会に伝達/1面

 国家戦略特区による獣医学部新設を巡り、事業者認定の2ヵ月前の昨年11月17日、山本幸三地方創生相が日本獣医師会を訪れて「四国で新設することになった」などと話し、学校法人「加計(かけ)学園」に決まったと伝えていたことが、本紙が19日に入手した同会作成の面会記録で分かった。

 事実なら加計学園を前提に計画が進められたことになる。山本氏の事務所は19日、本紙の取材に「11月17日に獣医師会を訪間し、獣医学部新設が決まった経緯について説明したが、四国で決めたとは言っていない。京都もありうるという話もした。今治市の財政状況については、概略を説明したが、加計学園という特定は一切していない」とコメントした。
 昨年11月9日には特区諮問会議が開かれ、獣医学部の新設方針を決定し「広域的に存在しない地域に限る」との条件を提示。愛媛県今治市を予定地とし、四国初の獣医学系大学となる加計学園にとって有利な内容だった。
 面会記録によると、山本氏は「獣医師が不足している地域に限って獣医学部を新設することになった」と、諮問会議の結果を説明。そのうえで、「今治市が土地で36億円のほか積立金から50億円、愛媛県が25億円を負担し、残りは加計学園の負担となった」「四国は、感染症に係る水際対策ができていないかったので、新設することになった」と述べた。
 当時、京都産業大京都府での新設を提案していたが、獣医学系大学は既に大阪府などにあった。今年1月4日に広島県今治市地域で一校に限って2018年度開学を条件に公募することが決まり、京産大は断念。同月20日、唯一公募に応じた加計学園が選ばれた。

稲田防衛相、隠蔽容認 国会で虚偽答弁

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稲田防衛相、隠蔽容認 PKO日報 陸自保管 「報告ない」国会で虚偽答弁/1面

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報を廃棄したとしながら陸上自衛隊が保管していた問題で、稲田朋美防衛相が2月に行われた防衛省最高幹部による緊急会議で、保管の事実を非公表とするとの方針を幹部から伝えられ、了承していたことが分かった。複数の政府関係者が18日、明らかにした。防衛省自衛隊の組織的隠蔽を容認した形になる。

稲田氏書面で否定
 稲田氏はその後の国会で、一連の経緯の報告を受けていないとし「改めるべき隠蔽体質があれば私の責任で改善していきたい」と答弁。国会でも虚偽の説明をしたことになり、防衛相辞任を求める声が強まり、安倍晋三首相も任命責任を問われるのは確実だ。
 稲田氏は18日、当該の会議で非公表の方針を了承したかどうかの事実関係について、共同通信の取材に「ご指摘のような事実はありません」と書面で回答した。