今日の東京新聞

購読している東京新聞の記事を紹介します。読者の応援ブログです。

黒川氏人事、法務省が提案 首相、ネット番組で

黒川氏人事、法務省が提案 首相、ネット番組で/2面

 首相官邸の介入が取り沙汰される黒川弘務・東京高検検事長の定年延長に関し、安倍晋三首相は、法務省側が提案した話であって、官邸側はこれを了承したにすぎないとの説明に乗り出す構えだ。検察官の定年に関する従来の法解釈を変更し行ったと説明している異例の人事は、あくまでも同省の意向に基づくと主張し、理解を求める。
 黒川氏の定年延長を法務省が持ち出したとする説明は、首相が15日のインターネット番組で言及した。検察幹部の定年延長を含む国家公務員法改正案の衆院内閣委員会採決を控え、問題の発端となった黒川氏人事への政治介入を明確に否定することで、検察庁の独立性が揺らぎかねないと反発する世論の沈静化を図る狙いがあるとみられる。
 ただ説明を巡っては「法解釈を変えなければ実行できない人事案を役所がいきなり持ってくるという話は、常識的には考えにくい。官邸側と擦り合わせているとみるのが自然」(政府筋)と疑問視する声が漏れる。事実関係を巡り首相が野党から追及を受ける展開も予想される。
 首相は15日にジャーナリスト・桜井よしこ氏のネット番組で、黒川氏の定年延長は法務省が提案したのかと問われ「全くその通りだ。検察庁も含め、法務省が『こういう考え方でいきたい』という人事案を持って来られ、われわれが承認するということだ」と明言した。官邸の介入に関し「それはもうあり得ない」と強調した。<略>

東京新聞:<#ウォッチ 検察庁法改正案>黒川氏人事「法務省が提案」 首相、ネット番組で言及:政治(TOKYO Web)

検察庁法改正案 週内採択 自民が方針

検察庁法改正案 週内採択 自民が方針/1面

 自民党森山裕国対委員長は11日、検察官の定年を引き上げる検察庁法改正案について、国会内で記者団に「今週中に参院へ送付したい」と話し、近く衆院で採決する方針を表明した。衆参両院予算委員会では野党側が政権の意向で検察官の人事を行うための法案だと批判したが、安倍晋三首相は「恣意(しい)的な人事が行われるという懸念は全く当たらない」と繰り返した。 (井上峻輔)

 立憲民主党枝野幸男代表は「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグ(検索目印)を付けたツイートが1日ほどで約500万件に上ったと指摘。「(新型コロナウイルス感染症の危機を乗り越えることよりも、世論に背を向けて自分に都合のいい法律を作ることを優先している。危機を政治的に悪用している火事場泥棒だ」と批判した。
 国民民主党後藤祐一氏は、1月に現行法の解釈変更で定年が延長された黒川弘務東京高検検事長の名前を挙げて「森友・加計学園桜を見る会に続く問題が出てくるかもしれない。黒川氏のように自分を守ってくれる守護神が必要だからこの法案を出したのでは」と追及した。<略>

東京新聞:<#ウォッチ 検察庁法改正案>定年延長 野党「コロナ悪用」 週内採決 自民が方針:政治(TOKYO Web)

本音のコラム 「自警団社会」 斎藤美奈子

本音のコラム「自警団社会」斎藤美奈子/25面

 「自粛警察」の動きが止まらない。営業中の店に「警察を呼びます」などの張り紙が貼られる。他県ナンバーの車が嫌がらせを受ける。私が特にゾッとしたのは、山梨県から東京に戻ったという女性の報道である。
 メディア、特にNHKは、片方では差別するなといいつつ、何を嬉々(きき)として彼女の行動履歴をこと細かに報じているのだろうか。攻撃せよといわんばかりだ。
 自粛警察と聞いて思い出すのは、関東大震災時の自警団である。「朝鮮人が放火した」「井戸に毒を入れた」などの流言が人々の疑心暗鬼に火をつけ、最終的には大勢の朝鮮人が自警団と称する市民の手で虐殺された、その事実を思い出そう。
 病院関係者が排斥されるのは言語道断だけれども、最初は屋形船、いまはパチンコ店。スケープゴートが次々つくられ、テレビ局は潮干狩りやバーベキューをする人にマイクを向ける。あなたのその自警団的行動がリンチを誘発するのよ。
 4日の会見で、安倍晋三首相は「不安な気持ちが他の人々への差別や誰かを排斥しようとする行動につながることを強く恐れます」と述べたが、説得力は皆無。誰かが書いた原稿を彼は読んだだけだし、この人たちは負の歴史を認めてこなかったからだ。都知事をはじめ自治体の長も大同小異。差別するなというなら、過去の歴史を少しは学んでよね。(さいとう・みなこ/文芸評論家)

憲法の意思を変えるな!/意見広告

憲法の意思を変えるな! 意見広告/3面

 f:id:a-tabikarasu:20200506111908j:plain 2020年5月3日 意見広告/憲法記念日

憲法の意思を変えるな!」 市民意見広告運動/市民意見30の会・東京

武力より憲法9条の平和力!
 2020年、世界が新型コロナウイルスの脅威にさらされました。世界中でこの脅威から命と暮らしを守るためにたたかい続けている人びとに対し、私たちは心からの敬意を払うものです。しかし、政府が適切な対応を行わなければ、それは人災ともなりうることを知りました。たとえば、安倍首相が専門家への相談もなく、唐突に学校の一斉休校を要請したことが、人びとの暮らしを混乱させたり、生活が成り立たなくなったりすることにつながったからです。
 さらに安倍政権は、民主的社会でもっとも尊重されるべき行動の自由という市民的権利の行使をためらわせる「緊急事態宣言」を発出しました。根拠となる改定新型インフルエンザ等対策特措法は宣言発出に国会承認すら不要で、違憲の疑いも指摘されています。また、自民党内からは今回の脅威に「緊急事態のひとつ、改憲の実験台に」という声さえあがりました。安倍政権が、ウイルスへの恐怖から人びとが権力に同調的になってしまいがちな心理をたくみに利用しようとしていることが、そこからすけて見えます。ウイルスの脅威とたたかう中でも、このことが私たちの未来を不安なものにしてしまう危険性を注視する必要があるでしょう。<略>

安倍改憲はいらない
 ここ数年、国会で森友・加計学園問題桜を見る会問題といった安倍首相の権力スキャンダルに非常に多くの審議時間が割かれていることを、私たちは見てきました。その陰で、本当に慎重に審議されるべきだった種子法や水道法の改定など、人々の生活に直結する重要法案がほとんど注目されないまま通過成立してしまっています。
 自身のスキャンダルに対する野党の追及を文書改ざんや隠蔽でかわし、ウソにウソを塗り重ねた答弁をして国会の大事な時間を浪費させてきた安倍首相に、「憲法改正」議論を私たち主権者にうながす資格などありません。今私たちに必要なのは、イージス・アショア配備やステルス戦闘機購入などで莫大にふくれあがっている防衛予算(2020年度、過去最大5兆3133億円)をゼロから見直し、人々が直面する脅威や損失にしっかりと充てることができる政治です。
 私たちには主権者として政治家を選び、政治を変えていく権利があります。2019年夏の参議院選挙の平均投票率は48. 80%でした。選挙権を持つ人の約半数以上が自分の権利を行使しませんでした。なんともったいないことでしょうか。10人に5人ではなく、10人に6人が選挙に行けば、政治も私たちの暮らしも変わるのです。
 来る選挙では、憲法をいかし実現することができる政治家に投票して、安倍政権を確実に退陣に追い込みましょう。   <意見広告本文から一部抜粋>

 ・市民意見広告運動http://www.ikenkoukoku.jp

 


「桜」扱うNHK番組 放送直前差し替え

「桜」扱うNHK番組 放送直前差し替え/20面

 社会の多様性をテーマに、障害や差別の当事者らが意見を発信するNHKEテレのバラエティー番組「バリバラ」の26日午前零時からの再放送が、放送直前に別の内容に差し替えられていたことが同日、分かった。
 当初は首相主催の「桜を見る会」のパロディーなどを盛り込んだ回を予定していたが、実際に放送したのは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け障害者たちの生活支援を巡って議論した回。番組の公式ツイッターには「圧力をかけられたと、あらぬ疑いをかけられる」との声も寄せられたが、番組を制作したNHK大阪放送局の広報部は「コロナ感染の現状を鑑みて再び伝えるべき内容と判断した。圧力などはない」としている。内容の変更は放送30分前に番組サイトで告知された。
 差し替えられたのは、23日放送の「バリバラ桜を見る会 バリアフリーと多様性の宴 第一部」。差別問題などに取り組む人たちが、花見会場を模したスタジオで語り合い、お笑い芸人が安倍晋三首相らをまねて桜の会や国会答弁をやゆ。性暴力被害を訴えるジャーナリスト伊藤詩織さんも出演した。「バリバラ桜を見る会」の「第二部」は30日に放送予定。

国の辺野古申請 「コロナ感染防ぐのが先」「まさか今とは」

 防衛省は21日、米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設先、名護市辺野古(へのこ)沿岸部の埋め立て海域東側にある軟弱地盤の改良工事のため、公有水面埋立法に基づく設計変更を県に申請した。県の承認が必要だが、玉城デニー知事は認めない方針。政府と県の対立は新たな段階に入った。
 玉城氏は同日の記者会見で「県民に十分な説明をしないまま埋め立て工事の手続きを一方的に進め、到底納得できない」と批判した。<略>

「解説」不都合な事実を無視
 たとえ巨大な基地建設を脅かすリスクであっても、不都合な真実には目をつぶる。設計変更に当たっても国は「辺野古ありき」の姿勢を崩さなかった。
 防衛省が「非常に固い」としてきた地盤から、実際は複数の「軟弱」なデータが検出されていたことが、今年に入り相次ぎ判明した。自ら調査を発注しながら、軟弱なデータを不採用とした防衛省からは「業者が独断でやった」という説明まで飛び出した。データを都合よくつまみ食いしていると言われても仕方ない。
 「工事を続ければ護岸崩壊の恐れがある」として再調査を求める声が強まる。再調査すれば安全性がはっきりするにもかかわらず、頑(かたく)なに応じない防衛省の対応は説明がつかない。軟弱地盤の改良工事により、米軍普天間飛行場の移設は2030年代へと大きくずれこむため、「危険を一日も早く取り除く」という移設の根拠は失われたと言っても過言ではない。<略>

東京新聞:辺野古、国が設計変更申請 軟弱地盤 県は認めない方針:社会(TOKYO Web)

筆洗 「懐かしい日々」 2020・4・20

筆洗 「懐かしい日々」 2020・4・20/1面

 小津安二郎監督の映画「彼岸花」(1958年)は娘の婚期をめぐる家族ドラマで、こんな場面がある。夫婦と娘二人で遊びに出かけた箱根。妻(田中絹代(たなかきぬよ))が夫(佐分利信(さぶりしん))に苦しかった戦争だが、今は懐かしいと語る▼「戦争は厭(いや)だったけれど、時々あの時のことがふっと懐かしくなることがあるの。あなた、ない?」「私はよかった。あんなに親子4人でひとつになれたことなかったもの」▼戦争が終わり、生活も豊かになったが、家族そろって夕飯を食べることもなくなった。それが寂しくて、戦争が懐かしいと言うのである▼このせりふが最近、よく分かる。新型コロナウイルスの感染拡大という試練の中にあるが、見方を変えれば、日本の家族がここまで「ひとつになれた」のは戦後75年の歴史の中で初めてではないだろうか。そんなことを考える▼外出も出勤も自粛で学校は休校。それはつらいことだが、間違いなく、家族が家で同じ時間を共有する機会を増やした。日に3度、顔を合わせて食事をするという家もあるだろう。それはややもすれば、家族よりも仕事を優先しがちな日本人が忘れていた幸せとも言えよう。気のせいか買い出しに向かう家族はこの状況にも穏やかで朗らかにみえる▼憎いコロナである。早く普通の日々を取り戻したいが、この重苦しい日々がいつか、懐かしいと思えるのかもしれない。

東京新聞:小津安二郎監督の映画「彼岸花」(一九五八年)は娘の婚期をめ…:社説・コラム(TOKYO Web)