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人権・環境団体も「共謀罪」の対象に

  f:id:a-tabikarasu:20170530125341j:plain 2017.5.30

共謀罪」嫌疑なら捜査 人権・環境団体 対象認める 法相「当局が判断」
 犯罪の合意を処罰する「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案は29日、参院本会議で審議入りした。金田勝年法相は、環境や人権の保護を掲げる団体でも、実態が組織的犯罪集団と認められれば構成員が処罰対象になる可能性があると認めた。だが、組織的犯罪集団かどうかを判断するのはあくまでも捜査機関。政府などに批判的な団体が認定される可能性がより高まった。(一面リード)

歴史の審判にたえられるのか 社会部長 瀬口晴義
 逮捕、拘禁の要件や公開裁判を受ける権利、拷問の禁止・・・。憲法になぜこんな細かい刑事手続きの規定があるのか、と不思議に思ったことがある。世界でも異例とされる規定は、明治憲法下、人権がないがしろにされてきた歴史への反省から盛り込まれたと学んだ。
 戦前、戦中、国家が国民を徹底的に抑圧した有力な法的根拠が1925年に施行された治安維持法だ。数度の法改正を経て、共産主義者以外にも宗教者や国策に疑問を抱く人たちにまで弾圧の対象が広がった。特高警察の拷問によって多くの人が殺された。証拠の多くはでっち上げだった。
 共謀罪の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の参院審議が始まった。かつて治安維持法違反容疑で逮捕された経験のある90歳以上のお年寄りたちが今、「命懸け」で声を上げている。自身の体験から捜査当局の恣意(しい)的な運用を危ぶみ、国策に物申す国民は監視され、社会が萎縮するという不安を持つのはもっともだ。
 政権に決定的に足りないのは歴史に学ぶ謙虚さだ。公明党の支持母体の創価学会は、初代会長が治安維持法違反と不敬罪の容疑で逮捕され、獄死した。同党の平和主義の「原点」のはずではないか。
 安倍晋三首相は「憲法が保障する国民の権利や自由を不当に制約するものではない」と強調するが、国民の疑問に正面から向き合おうという姿勢は見えない。参議院良識の府ではないのか。歴史の審判に堪えられるのか。このまま法案を成立させては将来に禍根を残す。(一面署名記事)

 

<ブログコメント> 共謀罪法案の参議院審議が始まりました。一つだけ指摘しておきます。なぜNHKは「国会中継」をしないのか。これも安倍政権への忖度(そんたく)でしょうか。それとも官邸からの厳命でしょうか。