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心のゆるみ出たシリア戦

  f:id:a-tabikarasu:20170609113426j:plain 2017.6.9

蹴球分析 「心の緩み出たシリア戦」 大住良之

 日本代表のメンバーは7日に行われたシリアとの国際親善試合で、「ガツン!」と頭を殴られたような思いを、どこまで自分たちへの「戒め」とできるだろうか。
 シリアはW杯初出場へわずかな可能性を信じ、「本気モード」で向かってきた。迎え撃つ日本は「ただの親善試合」だった。その心構えの差が試合にそのまま出た。相手への詰めが甘いから守備は個の弱さを露呈し、相手の鋭いプレスに攻撃は寸断された。香川の負傷も、そうしたチーム全体の「(試合への)入りの悪さ」が原因だった。
 後半13分の同点ゴールを境に、試合は急激に日本ペースになった。だがそれはラマダン(断食月)の影響で相手の動きが極端に落ちたからにすぎない。本田がMFに下がり、乾が左サイドに入って攻撃が活性化されたように見えたが、相手のプレスがそれまでのレベルならどうだったかー。残り30分間の「攻勢」に安心してはいけない。13日にテヘランで対戦するイランが、シリアと同様に動きが落ちるのを期待するのは間違いだ。
 2011年に行われたW杯ブラジル大会のアジア予選、ウズベキスタンとのアウェー戦、ウオーミングアップのピッチに登場した日本代表を主将の長谷部が呼び集めて円陣を組ませると、全員に強い口調で数十秒間話をした。更衣室の浮ついた雰囲気を引き締めたという。
 いま、日本代表に長谷部はいない。これから迎えるのはただのサッカーの試合ではない。大げさでなく「生死」を懸けた戦いで、少なくとも相手のイラクにとっては、クモの糸をたどるような最後の望みをかけた一戦であることを全員が自覚し、ピッチ上でその覚悟を示す必要がある。(大住良之=サッカージャーナリスト)


<ブログコメント>昨晩、このゲームをテレビで見ました。内戦で大変なシリアから代表チームが来ることに驚き、そのチームが日本代表を上回る運動量でゲームを支配していたことに驚き、後半の途中から日本が優勢になったのは、シリアの選手がラマダン(断食月)だったからだと、この記事を今朝読んで知り、また驚きました。一ヶ月におよぶラマダン期間中は、日の出から日没まで食事を取ることができません。アスリートには大変なハンディです。でもイスラム教徒にとっては、それも大切なクルアーンコーラン)の教えなのでしょう。