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「国会 死にかけている」 与党 委員会採決を省略

  f:id:a-tabikarasu:20170615072541j:plain 2017.6.15

共謀罪」成立へ強行 与党 委員会採決を省略

 自民、公明両党は14日、「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案について、参院法務委員会での採決を省略し、参院本会議で「中間報告」を行った後に採決する方針を野党に伝えた。野党は拒否したが、与党は15日未明にも、本会議で中間報告と採決を強行し、「共謀罪」法案を可決、成立させる構え。異例な手続きまで使う与党に対して、民進、共産、自由、社民の野党4党は内閣不信任決議案を提出、成立阻止を図った。国会会期末を18日に控え、国会は緊張感に包まれた。(1面リード)

民主主義ないがしろ  政治部長・金井辰樹
 異常というしかない。「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案の扱いは、参院の委員会の採決を省いて本会議採決に持ち込む展開となった。安倍政権下では、採決の強行はさほど珍しくなくなってしまったが、今回ばかりは足もとの自民党内からも「全くの想定外」という声が漏れる。国会の基本的な手続きを飛ばして成立を急ぐ光景は、民主主義がないがしろにされたと言わざるを得ない。
 本紙が繰り返し指摘するように、法案を審議するたびに政府の説明は左右し、新たな疑問や懸念が生まれている。民進党は審議入りを前に「40項目の疑問」を示した。大部分は疑問のまま、同党の「疑問」は今、約180項目にふくらんだ。
 本会議を前にした14日夕、菅義偉官房長官は記者会見で「法案は与野党の協議の中で決めるときは決める。当然のことではないか」と語った。民主主義は最後には多数の力で決するが、それは考えの異なる者が徹底した熟慮を行うことが前提だ。民主主義は時間がかかる。
 今回、参院法務委員会が13日までに行った審議時間は17時間50分。衆院の委員会で審議された時間は30時間25分だった。与党が目安とする「参院の審議時間は衆院の7割程度」にも、はるかに及ばない。審議時間の長短で採決時期を語ることには賛成できないが、質も量も、採決の機が熟していないのは明らかだ。参院良識の府、熟議の府を標ぼうしている。看板が泣いている。
 なぜ急いだのか。政府・自民党は今、「共謀罪」の逆風に加え、学校法人「加計学園」問題で批判にさらされている。各種世論調査では内閣支持率は下降カーブを描く。その状況下だからこそ、強引な手法を使って1日も早く幕を引き、7月2日の東京都議選の投票日のころには「忘れてもらいたい」と思ったという見方が広がる。
 もし、そうだとしたら、私たち有権者は、「共謀罪」法案の採決で、どの党が、どの議員が、どんな行動をとったのか「忘れない」ことが大切だ。都議選の後には、遅くとも来年中に衆院選もある。


  f:id:a-tabikarasu:20170615072616j:plain 2017.6.15

「自由が奪われる」 市民ら結集・参院騒然
 抗議の声は響き続けた-。「共謀罪」法案の参院本会議採決を自民、公明両党が強行しようとする中、国会周辺では14日夜、法案や安倍政権に反対する市民が続々と集まった。自らの将来を危ぶむ高校生、幼い子どもを持つ母親。「平和で自由な未来を」と、ひたすらに願い。

国会周辺
 午後7時過ぎ、国会正門前で若者たちのグループが声を上げ始めると、あっという間に周辺の歩道が人で埋まった。「民主主義って何だ」「国民なめんな」「強行採決、ぜったい反対」。アップテンポのリズムで刻むコールが響いた。
 埼玉県の高校3年生、平間勇輝さん(18)は「声も上げられない恐ろしい社会になる。自分たちが生きていく社会への危機感は強い。さらに下の世代に続いて行く。自分たちで声を上げなくては」。
 国会裏手にある衆参の議員会館前では、午後6時半から抗議集会が開かれ、主催者発表で約3000人が集まった。
 「もう採決されるというニュースを聞いて、子どもたちの未来が心配で心配で・・・」。育休中の女性公務員(38)は1歳と3歳の息子を祖母に預け、浜松市から新幹線に飛び乗ったという。「平和で自由な未来を残したいだけ。このままでは子どもに申し訳なくて」と訴えた。東京都江東区の石橋新一さん(72)は、12日からテントを立てて座り込みの抗議活動を続ける。「絶対あきらめない。最後まで廃案を訴える」と力を込めた。
 東京都稲城市の主婦横田みち子さん(66)は、ライトアップされた国会議事堂に向かって怒りをぶつけた。「安倍さん、国民に対して恥ずかしくないのか」

国会内
 参院議院運営委員会室の内外には、「共謀罪」法案の採決を阻止しようとする民進党共産党などの野党議員20人以上が詰めかけた。与党の強引な国会運営に「暴挙をやめろ」「国民は怒っている」などの怒号が飛び交い「良識の府」は騒然とした。
 野党議員は委員会室に入る山本順三委員長(自民)に抗議するため、委員会室前に陣取った。このため山本氏は通常の入り口を避け、別のルートで入室するという異例の展開となった。
 委員会が始まると、委員以外の野党議員も室内に入り抗議。与党が、同改正案の法務委員会採決を省略する「中間報告」を本会議の議題に追加することを提案したが、その説明は野党議員の反対の声でかき消された。
 委員の古川沙織氏(民進)は「意見を封殺する議事運営に反対する」と強調、仁比聡平氏(共産)も「徹底審議が必要」と指摘し、両氏の意見表明は計30分余りに及んだ。法案には賛成の日本維新の会の東徹氏も中間報告には「横暴以外の何者でもない」と反対した。しかし、自民、公明両党が採決で押し切った。(我那覇圭)

 

<ブログコメント>今朝7時46分、「共謀罪」法案が参院本会議で可決、成立しました。参院の法務委員会での採決を省略して、いきなり本会議で可決するという異常な議会運営、チョー「強行採決」です。これも「総理のご意向」を隠すためでしょうか。