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離れ小島のよもやま話 / 「そのウソ、ホント?」

  f:id:a-tabikarasu:20170617065410j:plain 2017.6.17

離れ小島のよもやま話52「篠島」 写真家 加藤庸二

 朝からそぼ降る雨の中にいた。ここは三河湾佐久島。人っ子一人歩いていない島の東側にある渡船場の待合所から、桟橋に入った定期船と切符売り場の間をせっせと行き来するおばちゃんを、ただぼーっと眺めていた。私は腹がすいていて「生しらす丼」を食べたかった。
 待合所は手づくり感いっぱいで、例えば腰掛けの木製長椅子にはパッチワークのような椅子敷きが並べておいてある。その絵柄が面白くて飽きないように思えたが、それも10分が限界だった。今はただ生しらす丼を口いっぱいかき込みたい思いだけが妄想のように膨らんでいた。前日の宿の晩ご飯に生しらすが小皿でほんのひとくちだけ付いたのだが、そのうまさのさわりのようなものだったからである。
 「お客さんこの雨で難儀だら」と、さっきの桟橋のおばちゃんが待合所に入ってきてビニールに入った新聞の束を長椅子に置き、雨がっぱを脱いでそれを数え終える。「どこへ?」と聞く。「昨日来たのでもう島内は歩いちゃったし…この雨だとね」。私は行き先がもうないことを吐露する。島歩きの戦意は雨で完全に喪失だ。なえた気持ちから今回はもう東京に帰ってしまおうか…という思いが脳裏をかすめる。だがしかし、昼も近くなり腹はさらにすいてきている。嗚呼(ああ)、生しらす丼…。
 どこかへ出て行ったおばちゃんが再び戻ってきた。「船頼んであげよか」「船?」「日間賀(ひまか)、篠島(しのじま)に渡りたいんだら」。そうか、定期船の出発地に戻ることばかり考えていた私は思わずひざを打った。隣の島に移動するという手もあったのか。
 佐久島から日間賀島篠島に行く定期船がないところを、桟橋にいたおばちゃんが雨でキャンセルの遊漁船を格安で見つけてきてくれて、篠島に渡してもらうことができたのだった。船を出す前に遊漁船の船長は「どこへ? 蛸(たこ)なら日間賀、篠島はしらす。ただ取れてればだに」という。迷うことなく篠島行きとなった。
 船長に別れを告げ篠島の漁港から上陸すると、すぐ目の前に海鮮料理を出す店があった。外から見える水槽にはなぜかワタリガニが寂しげに一匹だけ…。雨の中を島伝いにやってきたのだ。ここでめげてはいけない。店の引き戸を開け席に座るのももどかしく、目があった店員さんに生しらすはあるかと聞くと「はい、生しらす丼でよろしいか」と。よかった~。あった。見回せば、食事をしているお客さんは皆これを食べていたのだった。


  f:id:a-tabikarasu:20170617063629j:plain 2017.6.17

山本地方相「陰でご注進メール」 文科相から出向の職員を批判

 山本幸三地方創生担当相は16日の参院予算委員会で、加計学園獣医学部新設を巡る文部科学省の再調査で明らかになった、萩生田光一官房副長官の指示を伝えるメールを送った内閣府職員に関し、「作ったのは文科相から出向した方で、陰に隠れて本省にご注進したメールだ」と、自らの部下を批判した。
 メールには内閣府の藤原豊審議官が萩生田氏の指示を受け、特区認定の方針をまとめた文案を「広域的に存在しない地域に限る」と修正したとされる経緯が書かれていた。藤原氏はこの日の質疑で、自身による修正は認めたが萩生田氏の指示は否定し、「メール作成者は直接の部下ではなく、情報を一切伝えていない」と強調した。
 これに対し、民進党福山哲郎氏は「安倍政権は問題が起こると必ず役人のせいにする」と指摘。共産党小池晃氏は、森友学園問題で学園側に政府の対応を伝えたファックスを、安倍晋三首相夫人付き職員が個人的にやったことだと政府が説明した経緯に触れ「今回も職員が勝手に作った、間違っている、という卑劣な言い訳だ」と追求した。(横山大輔)

 

<ブログコメント>連載「離れ小島のよもやま話」は、読むのが楽しみな記事の一つ。どこか島へ行きたくなります。しらす丼、あー、食いたい。昨日16日、金曜日は国会の実質審議最終日。前日の「共謀罪」法案チョー「強行採決」のあと、なぜか午後の3時間、参院予算委員会で質疑があり、なぜかNHK国会中継もありました。アリバイづくりですか。山本地方相に一つだけ質問があります。「そのウソ、ホント?」ですか。