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38年前「大崎事件」再審決定

  f:id:a-tabikarasu:20170629151807j:plain 2017.6.29

鹿児島地裁  親族自白  誘導疑い  90歳原口さん請求

 鹿児島県大崎町で1979年、農業中村邦夫さん=当時(42)=の遺体が見つかった「大崎事件」で殺人罪などに問われ、服役した義姉の原ロアヤ子さん(90)が裁判のやり直しを求めた第三次再審請求に対し、鹿児島地裁は28日、再審開始を認める決定をした。
 有罪認定の決め手となった親族らの「自白」について、捜査機関による誘導の可能性を指摘し「原口さんの関与を裏付ける客観的証拠はなく、殺害行為がなかった疑いが否定できない」と判断した。
「共犯者」とされた原口さんの元夫(故人)と親族二人は80年の一審判決で実刑とされ、控訴せずに確定。長女が起こした元夫の再審請求に対しても地裁はこの日、認めた。
 原口さんの再審開始決定は、 一次請求時の2002年の鹿児島地裁決定に続き三度目.弁護団によると、同様のケースは83年に再審無罪となった免田事件の例がある。
 確定判決によると、原口さんは中村さんの日頃の生活態度に不満を募らせ、元夫や親族二人と共謀。79年10月、中村さん宅で首をタオルで絞めて殺害し、牛小屋に遺体を遺棄した、とされた。
 原口さんの再審開始決定で冨田敦史裁判長は、親族らの自白は「殺害行為など根幹部分に説明の付かない変遷がある。親族らは知的能力に問題があり、捜査機関の誘導や迎合によって変遷した疑いがある」とし、信用性を否定した。
 確定判決は死因を「窒患死」としたが、決定は「積極的に認定する証拠はない」とした。
 弁護側は新証拠として、遺体の解剖写真に基づく法医学者の鑑定書を提出。窒息死の所見が見られず、殺害方法が親族らの供述と矛盾すると主張した。共謀場面を目撃したとする別の親族の証言を否定する内容の心理学鑑定書も提出した。
 原口さんは懲役10年が確定し刑期満了で90年に出所。95年に最初の再審請求をした。再審開始を認めた02年の地裁決定は、福岡高裁宮崎支部が04年に取り消し、その後の二次請求も退けられた。

決定骨子
・原口アヤ子さんと元夫(故人)の再審を開始する
・被害者の死因を窒息死と積極的に認定する証拠はない
・親族の自白は根幹に説明がつかない変遷がある。捜査機関の誘導があった疑いがある
・原口さんの関与を裏付ける客観的証拠はない。殺害行為がなかつた疑いが否定できない

大崎事件の第3次再審請求で再審開始が決まつた原ロアヤ子さん
「(何度もうなずき、涙ぐみながら)ありがとう、ありがとう」