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視点 安倍首相は「説明責任」を果たせ

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視点 加計学園問題「説明責任を果たせ」/4面

 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設を巡る問題で、安倍首相は19日に「国会の閉会にかかわらず、政府として分かりやすく説明していく」と述べた。それ以降、政府のスポークスマンである菅義偉(よしひで)官房長官の記者会見で質問を続けているが、本で鼻をくくったような回答ばかりだ。政府は野党が要求する臨時国会開会に応じる気配もない。国民や国会の軽視と言われても仕方がないのではないか。
 文部科学省で保管されていた獣医学部新設を巡る文書が5月以降、次々と流出した。これら文書に関連する質問を、私は菅長官に何度もぶつけた。そのたびに「文部科学省に聞いて」「文科省が対応」と判で押したようなコメントしか返ってこなかった。
 何度も聞くからだ、との批判もあろう。それにしてもだ。19日から23日の5日間の会見で、「文科省に…」と繰り返したのは18回に上った。
 文科省は20日に「10/21萩生田(光一)副長官ご発言概要」と題する文書を公表した。文書には「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた」などと書かれている。この文書について説明するとき、菅長官は「文書は正確性に著しく欠ける」と枕ことばをつけて回答した。これも同期間に13回あった。
 これこそ印象操作ではないかと思い、「では、どこが正確で、どこが間違いか」と質問を返しても、答えはやはり「文科省に聞いて」。「萩生田副長官は文書の内容を否定してる」というが、裏付ける客観的証拠は示されない。萩生田副長官の会見を求めても「国会で答弁した」「ファクスで否定した」とそっけない回答だ。
 「総理のご意向」などの文言が記された文書は、文科省で作成された。しかし、加計学園を巡っては、安倍首相の「腹心の友」が経営する学園の獣医学部新設計画で、官邸サイドの意向が働き、文科行政がゆがめられたのではないか、という点が問題なのだ。
 説明責任を果たすということは、官邸や特区を担当する内閣府も含めて徹底的に調査することだ。「総理のご意向」がなかったのなら、なぜ、文科省の文書にそのような文言が書かれているのか、はっきりさせる必要がある。
 共同通信世論調査では政府説明に納得できないとの回答が73%。都議選では危機感を抱いた自民党の候補者から安倍首相の責任を問う声が上がり、石破茂・前地方創生担当相も「説明責任を果たしていない」と述べるなど、身内からも疑間の声が出ている。
 私は会見で第三者による調査委員会を設置して調査することを何度も求めたが、菅長官の答えは「各大臣が国会で答弁した」の繰り返し。27日にはついに「考えていない」と明言した。政府は国民の信託を受けてこそ成り立つ。国民の疑念に背を向け続ければ、民意はますます離れていくだろう。(望月衣塑子)


<ブログコメント>今日から写真は東京新聞の一面を掲載することにします。紹介する記事は掲載面をタイトルの後に表示します。今日の記事は4面にあります。筆者の望月衣塑子記者は、菅官房長官の記者会見で疑問点を追求した記者として知られています。安倍首相の記者会見でも、ウソを許さない記者が出てきてほしいですね。アメリカの大統領記者会見のように。望月記者の活躍は、このブログでも「2017-6-8 菅官房長官を追求した東京新聞記者」で紹介しています。