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「核兵器の終わりの始まり」

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核兵器の終わりの始まり」禁止条約 国連で採択/1面

 【ニューヨーク=東條仁史】米ニューヨークの国連本部で制定交渉が続けられてきた「核兵器禁止条約」は会期末の7日、投票が行われ、賛成多数で採択された。前文では、被爆者について「核兵器使用の被害者(ヒバクシャ)の受け入れ難い苦しみと危害に留意する」と明記。核兵器の非人道性に焦点を当て、開発や使用など幅広い行為を国際的に違法とし、核廃絶を目指す条約が誕生した。

日本は不参加
 投票の結果、賛成は122カ国、北大西洋条約機構NATO)諸国で唯一参加していたオランダが反対し、シンガポールが棄権した。米国やロシアなどの核保有国と、米国の核の傘に守られる日本などは交渉に参加しておらず、実効性が課題となる。
 ホワイト議長(コスタリカ)は、採択後の記者会見で、国連加盟国(193カ国)の6割以上が賛成したことについて「国際社会にとって歴史的な節目だ」と意義を強調。「広島と長崎の原爆の被害者の存在は非常に重要だった」と、交渉会議で経験を語った被爆
者らに敬意を表した。
 条約の前文では、核兵器の使用がもたらす壊滅的な人道上の結果に深刻な憂慮を表明して「核兵器を完全に除去することが必要」と明記した。
 禁止事項として、開発や製造、実験、使用などを挙げ、これらの行為の援助も入れた。さらに当初案にはなかった「使用するとの威嚇」も、多くの国からの要請を受けて含まれた。核抑止力を否定する内容のため、日本などが参加する可能性は低くなった。

被爆女性 重要性訴え
 【ニューヨーク=東條仁史】1945年に広島で被爆したサーロー節子さん(85)=カナダ在住=は7日、核兵器禁上条約の採択後に米ニューヨークの国連本部で演説し、「この日を70年間も待ち続けてきた。核兵器の終わりの始まりだ」と述べた。会場内の各国代表者や市民団体関係者らは万雷の拍手を送った。
 サーローさんは、原爆の犠牲者たちに思いを向け、「亡くなった人たちは名前があり、誰かに愛されていた」と振り返った。その上で「核兵器は道徳に反するものであ
ったが、違法なものになった」と条約の重要性を強調した。
 サーローさんは記者会見で、日本の条約不参加について「日本政府は、世界の唯一の被爆国で反核の先頭に立っていると言っているが、国連ではまったく反対のことをしている」と不満を表明した。