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首相与党幹部に衆院解散伝達 「加計」追及逃れ

 f:id:a-tabikarasu:20170918180346j:plain 1面/2017.9.18

衆院選 来月下旬が軸 首相与党幹部に解散伝達/1面

 安倍晋三首相は、28日召集の臨時国会冒頭にも衆院を解散する意向を固め、自民、公明両党幹部に伝えた。複数の与党関係者が明らかにした。「10月10日公示、22日投開票」か「同17日公示、29日投開票」が軸になる。18日から22日までの訪米から帰国後、与党幹部と協議して最終判断する。

 首相は17日夜、私邸で自民党塩谷立選対委員長と会談した。選挙対応について指示したとみられる。党幹部は17日、本紙の取材に対し、臨時国会冒頭の解散を前提に準備を進めていることを認め「みんな走りだしている。流れを止める必要はない」と話した。
 首相は、ロシアを訪問している公明党山口那津男代表にも、電話で臨時国会の早い時期の解散を伝えたという。同党は「首相が決断したら反対しない」(党幹部)方針。支持母体の創価学会は17日、地方幹部が都内に集まり、選挙対応
を協議した。
 10月22日に衆院青森4区、新潟5区、愛媛3区の補選が予定されていたが、同日以前に衆院が解散されれば3補選はなくなり、衆院選に吸収される。
 首相は2020年の改憲施行を目指す考えを示している。このため、衆参両院で改憲勢力が3分の2以上を占める現在の国会勢力のまま18年の通常国会改憲案を発議し、衆院解散はその後の可能性が高いとみられていた。
 衆院選は14年12月以来。首相が目指す憲法自衛隊を位置づける改憲、経済政策、学校法人「森友学園」や「加計(かけ)学園」を巡る政治姿勢などが争点となる。

「加計」追及逃れ 対北で空白も「今なら勝てる」
 安倍晋三首相が臨時国会冒頭にも衆院を解散すれば、挑発行為を続ける北朝鮮への対応で政治空白を生むことや、学校法人「森友学園」「加計学園」を巡る追及逃れとの批判が高まるのは必至だ。それを承知で解散に踏み切るのは、「今なら勝てる」という一点にこだわった政治判断でしかない。
 民進党前原誠司代表は17日、都内で記者団に、首相の判断について「国会で森友・加計問題を追及されるのを避けるのが狙い。無責任そのものだ」と語った。緊迫した北朝鮮情勢に触れ「国民の生命、財産はそっちのけで政治空白をつくるのか」と指摘し、「自己保身解散だ」と批判した。
 政府・与党側はこうした批判は織り込み済み。首相側近の萩生田光一自民党幹事長代行は17日、記者団に「解散するのであれば、北朝鮮の脅威にどう向き合うか、安全保障関連法がどう機能するかを含めて国民に理解をいただく」と話した。
 与党関係者は首相が早期解散を判断した理由について「民進党がごたごたし、『若狭新党』もどうなるか分からない」と指摘。その上で、解散が遅れればそれだけ「森友問題などが大変になる」と説明した。
 前原誠司代表が率いる民進党は、山尾志桜里衆院議員が交際報道後に離党し、その後も離党者が後を絶たない。東京都の小池百合子知事に近い若狭勝衆院議員と、民進党離党議員らが目指す新党は発足していない。
 内閣支持率の回復も大きい。「森友・加計」問題を巡り、内閣支持率は7月に35.8%まで下がった。しかし、内閣改造などをはさみ、8、9月は44%台に戻った。この問題を臨時国会で野党に追及され続ければ、内閣支持率が再び下落するとの懸念が政府・与党には強い。(篠ケ瀬祐司)