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九条俳句訴訟、その後 市側は控訴へ

読者の発言/原告が示したがんばりに敬意 九条俳句訴訟 田巻晴生(69)/5面

「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」と詠んだ俳句を公民館月報に掲載しなかった是非を争った訴訟で13日、さいたま地裁は、さいたま市に5万円の賠償を命じる判決を下しました。
 傍聴には入れなかった私たちが待つ地裁正門前に、若い弁護士が駆けつけてきて広げた紙に「勝訴」の大文字が書かれていました。私は思わずうれし涙が出ました。
 3年以上前に本紙がこの問題を取り上げ、私は当該地区に若いころ関わりがあったこともあって、早速「拒否はおかしい」と投稿して掲載されて以来、ささやかながら原告を応援してきました。原告は記者会見の席で「当たり前のことだがら勝てると思っていた」と静かに語っていました。
 その思いが裁判官に通じたことをともに喜ぶと同時に、70歳後半の高齢で見事に頑張り通した点に、敬意を表さないではいられません。
 どんな小さなことでも声をあげる大切さ、人権は憲法が警告しているように「不断の努力によって」こそ「保持」されるものだという事実を、改めて原告から教えられ、私も肝に銘じたいと考えます。残念ながら月報への掲載請求は棄却でしたが、判決は「不公正な取り扱い」だと市の責任を認めているわけですから、市は速やかに非を認めて、改めて掲載すべきではないでしょうか。

 

9条俳句訴訟 市側が控訴へ/30面
 「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」と詠んだ句を、さいたま市大宮区の公民館が月報への掲載を拒否したのは違法だとしたさいたま地裁の判決を受け、市教育委員会の担当者は19日、市議会の委員会で控訴する意向を示した。担当者は「不掲載は間違った判断ではなかった。控訴して改めて主張する」と説明した。
 原告である作者の女性(77)は「違法判決が出たのに、間違いを認めない姿勢にがっかりした」と憤慨。原告側の石川智士弁護団事務局長は「自らの行為に向き合おうとしない姿勢が明らかになった。市民の権利が行政に制限されないように改めて訴えていく」と話した。
 13日のさいたま地裁判決では「思想や信条を理由として、掲載しないという不公正な取り扱いをし、女性の権利を侵害した」などとして市に5万円の賠償を命じた。(牧野新)

 

<ブログコメント>13日にさいたま地裁で判決の出た九条俳句訴訟、昨日(19日)、さいたま市は、判決に不服で控訴して争う姿勢を明らかとしました。九条俳句訴訟では何が問題なのでしょう。次に判決翌日の14日に掲載されたさいたま地裁判決の記事(一部)を紹介します。

 f:id:a-tabikarasu:20171020105946j:plain 1面/2017.10.14

9条俳句掲載拒否  違法 表現の自由侵害は認めず/さいたま地裁判決/17.10.14/1面

 「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」と詠んだ俳句を、さいたま市の三橋公民館が月報への掲載を拒否したのは表現の自由の侵害だなどとして、作者の女性(77)が市を相手に俳旬の掲載と慰謝料200万円を求めた訴訟の判決で、さいたま地裁は13日、「思想や信条を理由にした不公正な取り扱いで、女性の利益を侵害した」などとして、市に5万円の賠償を命じた。月報への掲載請求は棄却した。

 大野和明裁判長は判決理由で、公民館職員らが掲載を巡り十分に検討しないまま、女性が集団的自衛権の行使容認に反対する思想、信条があると認識して拒否したと指摘した。
 公民館の月報に、女性の所属する俳句会が選出した句が3年8カ月にわたり掲載されてきたことから「女性の俳句も掲載されるという期待は、法的保護に値する人格的利益であり、不公正な取り扱いで掲載しなかったことは違法だ」と述べた。
 原告側が主張した表現の自由の侵害については「月報での表現を制限されたにすぎず、同人誌やインターネットなどによる表現が制限されたわけではない」として退けた。
 <略>