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「日本、迎撃すべきだった」 トランプ氏が不満

「日本、迎撃すべきだった」北ミサイル トランプ氏が不満/2面

 【ワシントン=共同】北朝鮮が8~9月に日本列島上空を通過する弾道ミサイルを発射した際、日本が破壊措置を取らなかったことについて、トランプ米大統領が東南アジア諸国の複数の首脳に「迎撃するべきだった」と語り、日本の判断に疑間を表明していたことが4日、分かった。複数の外交筋が明らかにした。

トランプ氏 初のアジア歴訪
 安倍晋三首相は5日からのトランプ氏訪日で、北朝鮮の核・ミサイル開発に足並みをそろえて対処する日米の緊密な連携をアピールしたい考えだが、トランプ氏は日本に、より強力な対応を求める可能性がある。
 外交筋によると、トランプ氏は8~10月、東南アジア諸国首脳らとの電話会談や直接会談で、北朝鮮への圧力強化策を協議。その際に「自国の上空をミサイルが通過しているのに、なぜ撃ち落とさないのか」「武士の国なのに理解できない」などと、日本が破壊措置を取らなかったことへの不満を口にしていたという。
 北朝鮮は8月29日と9月15日に北海道上空を通過する弾道ミサイルを発射した。日本政府は日本に落下する可能性はないと判断し、自衛隊法に基づく破壊措置を取らなかったとしている。
 トランプ氏は、米本土に到達する核搭載の大陸間弾道ミサイルICBM)運用能力の獲得を急ぐ北朝鮮に対し、軍事力行使も辞さない姿勢を堅持しているが、実際に日米が迎撃に踏み切れば北朝鮮の過剰反応を招く可能性が高い。
 マティス国防長官は、日本領土への着弾などが予想される「直接の脅威」がなければ自衛隊や米軍が迎撃する必要はないとの見解を示しており、トランプ氏の発言とは温度差がある。

つかめぬ真意 緊張あおる
 【ワシントン=共同】トランプ米大統領の強硬な発言は国際社会で物議を醸し、関係国が真意を測りかねることも多い。日本は北朝鮮のミサイルを迎撃すべきだったとの見方も、米政府の公式的立場とは乖離(かいり)があり、熟考した上での発言かどうかは不明。こうした発言が不要な緊張をあおっているとの懸念は根強い。
 核実験やミサイル発射を繰り返す北朝鮮に、トランプ氏は威嚇で応じ、北朝鮮が反発して緊張が高まっているのが現実だ。
 トランプ氏は「米国には私の言葉を喜んでいる人が多くいる」と主張するが、強硬な発言のたびにティラーソン国務長官らが火消しに走ることが常態化している。米政府高官に「大統領の発言は気にしないでほしい」と言われた外交筋もいる。
 しかしトランプ氏は2日、米FOXニュースの番組で、北朝鮮の脅威に対処できなければ「武士の国である日本が事態収拾に動く」と語った。同盟国の具体的な行動に期待しているのは確かなようで、日本が難しい判断を迫られる事態も否定はできない。