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「総理の意向」不明のまま 加計獣医学部新設「可」

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加計学部答申 住民「学生集まるのか」/30面

 文部科学省の大学設置・学校法人審議会が、学校法人「加計(かけ)学園」の愛媛県今治市での獣医学部新設計画にゴーサインを出した。地域に若者を呼び込み、公務員獣医師不足の解消にもつながると学部新設を切望、巨額助成に踏み切った地元では施設建設が着々と進む。ただ誘致を巡る疑惑が残り、実際に学生が集まるのか、新設計画への不安の声も上がる。 =1面参照

歓迎と不安ない交ぜ
 今治市中心部に近い丘陵地。市が36億7500万円で取得し、学園に無償譲渡した16.8ヘクタールの用地には既に複数の建物が姿を現し、「獣医学教育病院」「岡山理大」の文字も掲げられている。
 大学誘致を40年来の悲願としてきた今治市構造改革特区での獣医学部新設を計15回提案したが実を結ばず、2015年に国家戦略特区へ申請したところ、認められた。市議会は今年2月、土地譲渡と愛媛県とともに施設整備費を最大96億円助成する議案を可決した。
 だが安倍晋三首相と学園理事長の友人関係が特区の選定に影響したとの疑惑が指摘され、地元助成の妥当性への批判も相次ぐように。市議の1人は「もっと慎重にすべきだった」と反省を口にし「市による市民への説明も足りない。大学ができるのはありがたいが、経営にリスクがあってはいけない」と懸念する。
 誘致を進めてきた加戸(かと)守行前愛媛県知事は国会で「地元事情」を説明。参考人出席した7月の衆院予算委員会の閉会中審査では「黒い猫でも白い猫でも獣医学部をつくってくれるのが一番いい猫だ」と独特の言い回しで熱弁を振るった。
 複雑な心境を吐露する市民も。若者の減少を肌で感じるという会社員馬越淳治さん(50)は「大学誘致自体は歓迎」と話す。一方で「疑惑が解消したとは思っていないし、本当に学生が集まるのか、地元にお金が落ちるのかどうか分からない。だが建物もほとんどできてもう後戻りはできなくなってしまった」と不安そうに語った。


各地で告発状 市民団体/30面
 加計学園獣医学部新設問題を巡っては、複数の市民団体が安倍晋三首相の「意向」や役人らの「付度(そんたく)」があったと主張し、詐欺や背任などの疑いで関係者に対する告発状を各地の地検に提出している。検察当局は受理の当否も合め、告発内容を慎重に検討しているもようだ。
 愛媛県今治市の市民団体「今治加計獣医学部問題を考える会」などは1日、ずさんな学部新設計画で今治市から補助金をだまし取ったとして、加計孝太郎理事長に対する詐欺容疑の告発状を松山地検に提出。今治市の菅良二市長も学部誘致で市に損害を与えた背任の疑いがあると主張している。
 考える会は10月、首相についても、友人である加計理事長の獣医学部新設を助けたとして、詐欺ほう助容疑の告発状を山口地検に出した。
 また、高松市の男性は6月、設置協議の記録文書を文部科学省職員が不正に隠したとして、氏名不詳の職員を対象にした公文書毀棄容疑の告発状を東京地検特捜部に送っている。