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「朝日新聞、死ね。」 維新・足立氏 議員資質は?

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維新・足立氏 議員資質は? 加計巡りツイッターに「朝日新聞、死ね。」/22面

 日本維新の会足立康史衆院議員が12日、加計学園問題に関する朝日新間の社説に絡んで、自身のツイッターで「朝日新聞、死ね。」と投稿した。公人で、言論の府の一員である国会議員が言論機関にぶつけたこの言葉について、「国会議員としての資質が問われる」といった批判の声が上がっている。(橋本誠)

「言論へのテロ 怖さ認識せず」
 足立氏はツイッターに「『加計』開学へ これで落着とはならぬ」と題した11日付朝日新聞朝刊の社説を引用。趣旨は大学設置審議会が加計学園獣医学部の新設を認めたが、疑惑は晴れないというもので、これに対し「朝日新聞、死ね。」と書き込んだ。さらに「拡散歓迎」と投稿した。
 ネット上では足立氏の書き込みについて「さすがにまずい」「即刻議員辞職して」といった反応が広がる一方、保育施設に子どもを預けられなかった母親が昨年、ブログに書き込み話題を呼んだ言葉「保育園落ちた日本死ね」を挙げ、「なぜこれだけ問題に」とかばう声もあった。
 足立氏は取材に対し、「加計学園について朝日新聞がねつ造報道、偏向報道をしてきたから、最も厳しい言葉、強い言葉で非難した」と説明。表現については「不適切だと思うが、『保育園落ちた日本死ね』という言葉を山尾志桜里衆院議員が国会で取り上げた際、国会とメディアはそれを容認した。そのことへの異議申し立てだ」と述べた。
 この書き込みを削除する予定はないとし、拡散を希望した理由については「私の意図がみんなに伝わり、問題意識が広く共有されることを目指した」と語った。さらに「公人として責任を果たすために、この言葉を使った」と強調した。
 朝日新聞社広報部は「現職国会議員が暴力的な言葉で正当な報道・言論活動を封じようとしたことに強く抗議する。本紙報道を『ねつ造』などとする事実無根の批判を重ねていることと合わせ、看過できない」とコメントした。また、日本維新の会事務局は「本人がどういう意図で発言したか分からないので、コメントできない」としている。
 足立氏の投稿について、立教大の砂川浩慶教授(メディア論)は「公人であり言論で論評すべき国会議員が、報道機関に『死ね』という言葉を使うのは、天に唾するもの」と批判する。
 「『保育園落ちた日本死ね』という言葉は一市民が社会全体に向けた不満。特定の報道機関を名指しすることとは意味が違う」
 朝日新間は1987年の「赤報隊事件」で、阪神支局の記者2人が散弾銃で殺傷されている。砂川教授は「足立氏は言論へのテロの恐ろしさを認識していないのだろう。表現が過激化すれば、襲撃などの実行につながる怖さがある。言ってはいけないことを言って、世間の耳目を集めるやり方が狡猾(こうかつ)だ。こうした発言を放置すれば、再発しかねず、その都度正していかなくてはならない」と話す。
 政治評論家の森田実氏は「とんでもない発言で、非常識極まりない。政治は善を追求して人間を尊重するのが本質であり、国会議員には品格が必要。言論の自由の重要性を忘れて、感情的に発言するのは相当問題がある。激しい言葉を使えば、暴力行為を誘発する恐れもある」と指摘する。
 「昔の国会ではひどい発言をしても後で取り消す人が多かったが、最近は自ら騒ぎを起こそうとするような人が多い。つまらない争い事を好む人とは語り合うことができず、政治に向いていない。彼は国会議員の資質に欠けている」