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イージス・アショア 生活脅かす迎撃基地 

論説室から「生活脅かす迎撃基地」/5面

 防衛省弾道ミサイルを迎撃するイージス・アショアの導入を検討している。イージス護衛艦の迎撃システムをそっくり活用するが、問題は周囲にだれもいない海ではなく、人々が生活する地上に置くことだ。
 イージス護衛艦は人体に影響のある強力なレーダー波を出すことから航海中、乗員は甲板に出ることを許されていない。
 同様に強いレーダー波を出すXバンドレーダーが置かれた京都府京丹後市の米軍経ケ岬通信所の場合、航空機の計器類を狂わせるおそれがあり、半径6キロ、高さ6キロの半円柱状の空域を飛行制限空域としている。
 京都府医療課によると、レーダーの運用が始まった2014年12月から今月までに救急患者の搬送に使われるドクターヘリが基地周辺を飛行するためレーダー波の停波を要請したのは9回あった。電話やファクスで停波を依頼し、基地から回答があってはじめて飛行が認められる。
 米国で試験用のイージス・アショアが置かれているのはハワイ州の西端にあるカウアイ島だ。広大な米軍施設の中に置かれ、人的、物的被害は想定しがたい。
 防衛省はイージス・アショアの候補地を東北地方や中国地方自衛隊施設とする方向だが、周囲に飛行制限空域が設けられる可能性は高い。迎撃ミサイル基地は人々の日常生活と無縁ではないのだ。 (半田滋)