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北密輸船 海自が監視 黄海など公海上

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北密輸船 海自が監視 米軍要請 黄海など公海上/1面

 北朝鮮による海上での石油精製品の密輸を防ぐため、海上自衛隊の艦艇が朝鮮半島西側の黄海日本海の公海上で警戒監視をしていることが12日、分かった。国連安全保障理事会の制裁決議に反し、外国船舶から北朝鮮の船に積み荷を移し替える「瀬取り」が横行しているとみられ、こうした制裁逃れの阻止に自衛隊が関与するのは初。複数の政府関係者が明らかにした。海自が収集した情報は米軍と共有、日米の一体化が加速度的に進む実態が鮮明になった。

日米一体 加速度的に
 カナダのバンクーバーで16日に開かれる北朝鮮関連の外相会合で、日本側が警戒監視の状況を説明する可能性もある。
 関係者によると、米軍側は昨年12月、日本政府に北朝鮮の船舶に関する警戒監視を要請。政府は昨年末から黄海日本海での取り組みを始めた。
 海自は東シナ海を中心に1日に数回パトロールするP3C哨戒機が周辺海域で不審な船舶を発見した際、海自艦を現場に派遣。黄海では、韓国が海上の境界線と位置づける北方限界線(NLL)付近まで北上することもある。
 海自のこうした活動は、通常の警戒監視の一環として行うが、外国船舶を強制的に調べるには、自衛隊法に基づく「防衛出動」の発動などが必要となり、実施するにはハードルが高い。そのため、活動は船舶の動向把握や情報収集が主な目的で、日本海側でも同様の活動をしている。海自艦が船舶の写真を撮影するなどして、米軍を通じ、北朝鮮への経済制裁を主導する米国に情報提供するという。
 北朝鮮の核・ミサイル開発に対し、安保理は段階的に制裁を強化。昨年9月の制裁決議では、海上北朝鮮の船に積み荷を移すことを禁じた。同12月の決議は北朝鮮への石油精製品の輸出を9割削減することや、海上での石油や石炭の密輸防止に向けた船舶の貨物検査強化を義務づけた。
 一方、海外メディアなどは香港船籍の貨物船やロシア船籍のタンカーが、海上北朝鮮船舶に石油精製品を移し替えたと報道。米財務省も同11月、北朝鮮の船に積み荷を移し替える様子を捉えた写真を公開し、韓国メディアなどが中国船の関与の可能性を報じている。

危険な活動 国民に説明必要
 軍事評論家の前田哲男さん 政府は国連安保理決議違反を防ぐ目的だから公海上での海上自衛隊の監視活動は国連加盟国として合法だと言うかもしれないが、自衛隊法上の根拠が不明確で国民に説明が必要だ。北朝鮮船を追って妨害に遭ったり、逃走された場合の権限や処置も不明で危険な活動。米国への協力だと言えば何でもできるような風潮はおかしいのではないか。