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「基地ない島」へ共に 沖縄・辺野古でグアム女性ら抗議

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「基地ない島」へ共に 沖縄・辺野古でグアム女性ら抗議/26面

 日米両政府が沖縄の米海兵隊の移転先として合意している米領グアムで、基地反対の運動を続ける女性3人が24日、名護市辺野古で続く米軍新基地建設への抗議行動に参加した。「米軍によって、人権が奪われているのは沖縄もグアムも同じ」と語り、沖縄の女性たちと手を携えて「基地のない島」を訴えた。 (安藤恭子

 24日昼、辺野古新基地の建設現場に向かう工事車両が並ぶ米軍キャンプ・シュワブゲート前。車両の進入を阻止しようと座り込みをしていた約100人の市民が、次々と沖縄県警の機動隊員に手足を持ち上げられ、10メートルほど離れた鉄柵の中へと運び込まれた。
 「手を出すな―」「痛い!」。市民が悲鳴を上げながら強制排除される光景に、グアムの先住民チャモロ人の父と日本人の母を持つ大学生のステイシア・ヨシダさん(22)は絶句。「悲しい。敬うべきお年寄りをあんな風に扱うなんて、考えられない」と目を潤ませた。
 右手を高く上げて抗議したカリフォルニア出身の研究者、レベッカ・ガリソンさん(46)も排除された。恐怖に震えながら「危機的な状況だからこそ連帯したい。私たちは正しい」と声を振り絞った。グアム議会の副議長スタッフ、モネッカ・フローレスさん(40)は「ただ平和を求めているだけなのに、こんなひどいことを…。感覚がまひしている。権力が人々に分断を持ち込んでいる」と憤った。

先住民の「聖地」奪われ「米軍の人権侵害同じ」
 3人は、グアム北部にある米アンダーセン空軍基地内に計画されている実弾射撃訓練場の建設に反対する市民団体「リテクサンを守れ」のメンバーで、沖縄の市民団体に招かれ、今月19日に来日。米軍北部訓練場がある東村高江や、米軍普天間飛行場宜野湾市)などを視察してきた。
 リテクサンはチャモロ人の住居跡や墓が残る「聖地」とされ、第2次大戦後、米軍に接収された。リテクサンの近くに年間700万発の実弾が使われる訓練場ができることで、水源地の環境汚染や薬草採りなどの伝統文化が失われるとして、3人は反対してきた。
 日本もこの計画に無関係ではない。日米両政府は沖縄の海兵隊約1万9000人のうち4000人をグアムに移転させることに合意しており、移転は2020年代前半から始まる見込みだ。沖縄の基地縮小につながるとして、日本はグアムの基地整備費を負担している。翁長雄志知事は今月、グアムを訪れ、カルボ知事に移転への理解を求めた。
 ただ、高江で活動する「『ヘリパッドいらない』住民の会」の安次嶺(あしみね)雪音さん(46)は「基地のたらい回しをしても犠牲になる人を増やすだけだ。普天間飛行場辺野古移転と同じで、問題の解決にはならない」と否定的だ。「沖縄とグアム、同じ苦しみを抱える2つの島で連携して基地はいらない、と言うべきだと思い、3人を招いた」と語る。
 米軍による土地接収や、事件事故の多発、相次ぐ不発弾、環境汚染など、グアムが抱える基地負担の課題は、沖縄と共通しているという。26日には防衛省と外務省を訪れ、グアムと沖縄で続く米軍の軍事拡大を止めるよう求める。
 沖縄の印象についてフローレスさんは「美しい島だが、どこに行っても米軍による破壊と暴力がある。高江ではオスプレイの旋回が何時間も続き、騒音と体の中が揺れるような気持ち悪さを感じた。人々の健康と森の生態系に悪影響を与えるのではないか」と顔を曇らせる。ヨシダさんは「政治家も市民も、政府に基地反対の声を上げていて、とてもパワフルだ。沖縄に運動を学び、手をつないで基地のない島をつくっていきたい」と意気込んだ。