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昨年衆院選 1票の不平等「違憲状態」 名古屋高裁

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1票の不平等「違憲状態」 昨年衆院選で初判断 名古屋高裁/1面

 「1票の不平等」が最大で1.98倍だった昨年10月の衆院選は、違憲だとして、愛知、岐阜、三重の有権者が選挙の無効(やり直し)を求めた訴訟の判決が7日、名古屋高裁であった。藤山雅行裁判長は「1人別枠方式の構造上の問題点の抜本的解消に至っていなかった」として、格差は「違憲状態」だったと判断した。選挙無効の請求は棄却した。

 昨年の衆院選を巡っては、同様の訴訟が全国14の高裁・高裁支部に計16件起こされた。これまでの10件はすべて「合憲」の判断だった。
 藤山裁判長は判決理由で、昨年の衆院選が、小選挙区の定数を「0増6減」する区割り変更を経て、実施されたことに言及。 1994年の小選挙区制導入後、初めて最大格差が3倍を下回ったが、「極めて2倍に近く、容易に看過しえない」と指摘した。
 区割りの変更には、各都道府県にあらかじめ1議席を配分してから残りを人口比例で割り振る現行の「1人別枠方式」に代えて、人口比をより反映する「アダムズ方式」を導入することが明示された。
 藤山裁判長は、アダムズ方式の導入が2020年の国勢調査後になることに触れ、「アダムズ方式による(定数の)再配分が行われるまでは、1人別枠方式の構造上の問題は解消されない」と強調。昨年の衆院選は「1人別枠方式を含む都道府県への定数配分に一部の修正を重ねた方法にとどまる」と指摘した。
 11年3月の最高裁判決で「1人別枠方式」廃止の必要性が促された点にも触れ、藤山裁判長は「国会には判決を尊重する意思があったか否かにも疑問が生じる」とした。最大格差を2倍以下に縮小したことやアダムズ方式導入を決めたことは評価し、選挙無効は認めなかった。
 昨年の衆院選は、19都道府県で選挙区が見直され、三重や青森など6県で定数が1つ減った。有権者数が最多の東京13区は最少の鳥取1区の1.98倍だった。