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森友改ざん文書 責任免れぬ麻生氏

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責任免れぬ麻生氏 「辞めさせない」首相は政権安定優先/2面

 麻生太郎副総理兼財務相は13日の記者会見で、森友問題で財務省理財局による決裁文書の改ざんが起きた理由について、当時の理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)氏の答弁との整合性をとることが動機だったと強調した。だが、麻生氏が理財局の独断を強調すればするほど、組織のトップとしてそれを許した自らの責任の重さが際立つ。それでも安倍晋三首相が麻生氏を切らない背景には、政権への打撃を最小限に抑えようとする思惑が透けて見える。(桐山純平、金杉貴雄)=1面参照

■盟友関係
 「組織の立て直しに全力を挙げてほしい」
 麻生氏の責任論が強まる中、首相は12日、続投させる方針を崩していない。麻生氏の進退は、首相の政権基盤を揺るがしかねないからだ。
 麻生氏は首相の盟友。2012年12月の第2次安倍政権発足以降、菅義偉(すがよしひで)官房長官とともに一度も交代しない閣僚だ。ある自民党中堅議員は「麻生氏はいったん辞意を漏らしたが、政権基盤が崩れるから官邸が必死に止めている」と解説する。
 今回の問題は財務省による決裁文書の改ざんと並び、首相の妻昭恵氏の関与や官僚の「忖度(そんたく)」があったかどうかが焦点となる。ここで麻生氏が辞めれば、野党の追及の矛先は首相側に集中する可能性が高い。
 9月の自民党総裁選も首相の念頭にありそうだ。麻生氏が率いる麻生派は、党内では細田派に次ぐ第2派閥。「安倍一強」の下、首相の3選は盤石とみられていたが、麻生氏が辞任すれば政権の求心力が弱まり、人心一新を求める声が党内で高まる可能性があるためだ。加えて、首相は政権がさらなる窮地に立たされた時に備え、麻生氏辞任を次のカードとして温存しながら、様子を見ているとの見方も出ている。

■押しつけ
 「日曜(11日)だったかな」。13日に開かれた麻生氏の閣議後会見。森友問題の決裁文書で改ざんがあったという報告をいつ事務方から聞いたかと記者から問われると、麻生氏はこう答えた。
 「理財局の一部の職員が行った」「最終責任者は佐川」。決裁文書の改ざんを認める直前までその不祥事を知らなかったとする麻生氏は、その責任を理財局に押しつける発言を続けてきた。13日も「原因究明と再発防止が大臣として与えられた仕事」と自らの辞任をあらためて否定した。
 麻生氏が本当に理財局による改ざんを公表の直前まで知らなかったとしても、財務省のトップに情報がきちんと伝わるような組織をつくることができなかったのは否定できない。

■前代未聞
 組織運営に詳しい久保利(くぼり)英明弁護士は「公文書の改ざんという前代未聞の不祥事を麻生氏が知らなかったのは信じ難い。健全な組織をつくれなかったという点で責任は大きい。辞任すべきだ」と指摘する。
 不祥事を起こした組織のトップの責任をめぐっては、約40年データ改ざんを行っていた神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長が「(不祥事を)知らなかった」としながらも辞任を6日に発表している。麻生氏は神戸製鋼の事例について「単純には比較はできない」と反論した。
 麻生氏の監督責任の重さについて、経済同友会の小林喜光(よしみつ)代表幹事が13日の会見で「民間の社長の場合、自分が知ろうが知るましが、不祥事を起こしたら普通は辞める」と述べた。