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イラク日報「隠蔽」 公文書不適切管理常態化

 f:id:a-tabikarasu:20180406172653j:plain 2面/2018.4.5

核心/イラク日報「隠蔽」 公文書不適切管理常態化/2面

 政府が「ない」としていた陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報が存在することを、陸自研究本部(現教育訓練研究本部)教訓課が把握しながら1年以上隠蔽(いんぺい)されていた問題は、政府の不適切な公文書管理の実態を浮き彫りにした。学校法人「森友学園」問題などを含め、政府が存在しないと答えた文書が出てきた後、苦しい説明を重ねる姿も常態化している。(山口哲人)=1面参照

■不信感
 「次の件が新たに判明し、本日私に報告があった」
 小野寺五典(いつのり)防衛相は4日夜、教訓課が昨年3月に日報の存在を確認していた事実を記者団に説明し、陸自に不信感を隠さなかった。
 防衛省は今月2日、イラク派遣部隊の日報が見つかったことを公表。昨年11月に陸上幕僚監部が指示した文書調査を進める中で、陸自研究本部が今年1月12日に日報の存在を報告したとだけ説明していた。
 これに基づき、3月末に知ったという小野寺氏への報告は「2カ月半以上」遅れたと受け取られていた。
 そのわずか2日後、陸自が把握していたのは昨年3月だったことを公表。防衛相への報告は2カ月半どころか約1年もなされなかったことになり、文民統制シビリアンコントロール)上、 一層深刻な実態が分かった。

■改ざん
 昨年も防衛省は、南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報を廃棄したと説明。その後、電子データとして保管していた事実が判明した。
 防衛省に限らず、安倍政権では、公文書の開示請求などに「ない」と回答しながら、世論の反発や野党の追及を受け、存在を公表するケースが後を絶たない。
 森友学園問題を巡っては、財務省佐川宣寿(のぶひさ)理財局長(当時)が昨年2月、交渉記録を「廃棄した」と国会答弁。しかし、今年1月になって財務省が内部文書を開示。3月には決裁文書から交渉の経緯などを削除する改ざんも認めた。
 政府が目指した裁量労働制の対象拡大を巡っては、安倍晋三首相が当初「裁量労働制の方が(労働時間が)短いというデータもある」と主張していたが、根拠とした調査の不備が発覚。その後「なくなった」(加藤勝信厚生労働相)と説明していたデータの調査原票が、厚労省内の地下倉庫で見つかった。

■信頼回復
 当事者の政治家は、どう向き合っているのか。
 イラク派遣部隊の日報は存在しないと国会答弁していた稲田朋美防衛相(当時)は今月3日、「確認したけど発見されなかったと(部下から)報告を受け、答弁していた」として、自身の責任は認めなかった。
 森友問題で麻生太郎副総理兼財務相は「最終責任者は(当時の)理財局長である佐川だ」とし、自身の進退は「考えていない」と強調。裁量労働制データ問題で首相は「厚労省から上がってきた答弁を参考に答弁した」と、開き直りとも受け取れる姿勢を示した。
 立憲民主党辻元清美国対委員長は「役人に責任を押しつけて政治家が逃れるようなことは、やめた方がいい」と批判。政治家自らが政権の隠蔽体質をただしていかなければ、国民の信頼は回復できない。