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財務省 うその説明要求 「森友」隠蔽工作

 f:id:a-tabikarasu:20180410101607j:plain 1面/2018.4.10

財務省 うそ説明要求 隠蔽工作 民間巻き込む/1面

 財務省の太田充理財局長は9日の参院決算委員会で、学校法人「森友学園」にごみの撤去費用を名目に約8億円値引きして国有地を売却した問題を巡り、同省理財局の職員が昨年2月、学園側に撤去費用についてうその説明をするよう求めていたことを明らかにした。国会答弁との整合性を取るためで、太田氏は「誤った対応だ」と陳謝した。(白山泉)=値引き根拠なし2面、論戦のポイント6面、佐川氏らを告発28面、社説5面

森友ごみ撤去費
 太田氏によると、理財局職員が昨年2月20日、森友学園側の弁護士に電話をかけ「地下埋設物の撤去費用が『相当かかり、トラック何千台も走った気がする』という言い方をしてはどうか」と、口裏合わせを持ち掛けた。さらに近畿財務局の職員にも学園に念押しするよう求めた。これに対し、近畿財務局の職員は「事実に反する」として拒否し、学園側も求めに応じなかったという。
 森友問題が国会で議論になった昨年2月、政府は8億円の値引きの根拠を「ごみの撤去費用を差し引いた時価」と説明。野党側が「ごみを搬出したかチェックしていないのなら、8億円を利益供与したのと一緒だ」などと値引きの経緯に疑義を投げかけた。実際に撤去が行われたのかを問われた当時の佐川宣寿(のぶひさ)理財局長は「相手方において適切に撤去したと聞いている」と答弁していた。
 太田氏は9日の参院決算委で、うその説明を依頼した理由を「(佐川氏の)答弁との関係を気にして(行った)」と説明。佐川氏の答弁については「(事実関係を)十分に確認しないまま答弁していた」と述べた。

安倍政権情報隠し頻発
 決裁文書の改ざんが既に発覚している森友学園への国有地売却を巡り、財務省が学園側にうその説明を要求していた。森友問題のほかにも、防衛省によるイラク派遣の日報隠しなど安倍政権で、情報の隠蔽が相次いでいる。国民への説明責任を軽視する安倍政権の姿勢が問われる中、民間人を巻き込んでうそまで駆使した点で悪質性は際立つ。
 財務省が森友側に求めたうそは、国有地が8億円値引きされた根拠となったごみの撤去費用に関して「相当かかった気がする」などの虚偽の説明を求めていた。その動機を、「適切に撤去している」とした佐川宣寿前理財局長の国会答弁とつじつまを合わせるためだったと財務省は説明した。
 佐川氏の国会答弁との整合性を取るためという動機は決裁文書改ざんの理由と同じだ。民主主義の根幹を揺るがす公文書の改ざんでは、改ざん前の文書に記載されていた安倍晋三首相の夫人、昭恵氏や複数の政治家の名前が削除されるなど政治との接点が隠された。
 森友問題のほかにも、政府が説明責任を果たそうとしない不祥事が頻発している。防衛省は「残っていない」として、陸上自衛隊イラク派遣に関する日報を隠し続けた。厚生労働相裁量労働制に関する不適切なデータ処理では、「なくなった」としていたはずの調査原票が後日、厚労省の地下倉庫から見つかった。ただ、いずれの問題も隠蔽の現場は役所内だった。
 だが今回は、役所外の民間人にも隠蔽を加担させようとしていた。しかも、単に情報を隠すだけではなく、森友側にうそをつかせようとした点でより悪質といえる。(桐山純平)