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セクハラ疑惑 辞任で幕引き許されない

 f:id:a-tabikarasu:20180419161639j:plain 1面/2018.4.19

解説/辞任で幕引き許されない 調査手法に低い問題意識/1面

 財務省福田淳一次官が辞任に追い込まれた。森友・加計問題などの不祥事でも揺れる安倍政権は福田氏の辞任をきっかけに、セクハラ問題への幕引きを図りかねない。だが、福田氏はセクハラを否定しており、多くの国民のモヤモヤ感は残ったまま。財務省が真相の究明を避け続けることは許されない。
 今、批判の矛先は福田氏だけでなく、セクハラの事実認定で、被害女性に名乗り出ることを求める調査手法を採用した財務省にも向けられている。財務省は女性が名乗らない限り事実認定が困難という考えを崩しておらず、セクハラ問題ヘの意識の低さは全く変わっていない。
 さらに、懸念されるのが、調査の対象だった福田氏が役所を追われることで、問題の真相がうやむやにされかねないことだ。セクハラの加害者は懲戒処分の対象だが、福田氏はまもなく国家公務員ではなくなり、法律上は処分対象にならなくなるからだ。
 財務省の不祥事を巡っては、先月2日、森友学園を巡る文書改ざんが理財局で発覚している。前理財局長だった佐川宣寿氏は国税庁長官を辞任したものの、財務省は改ざんの経緯など真相を全く明らかにしていない。セクハラ問題でも幹部が辞任しただけで、調査に後ろ向きな構図が再び、繰り返される可能性も否定できない。
 これまで、財務省は各省の予算を査定し「最強官庁」として君臨してきたが、その名声も地に落ちた。まずは組織としての自浄作用を発揮することが必要だ。(桐山純平)