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世界基準ヘ 公務員ランナー川内 プロ転向表明

 f:id:a-tabikarasu:20180420092709j:plain 10面/2018.4.20

世界基準ヘユウキの決断 川内プロ転向表明/10面

記録5年停滞 現状打破狙う マラソン
 16日のボストン・マラソンで日本勢31年ぶりの優勝を果たした川内優輝(埼玉県庁)が19日、来春からプロとして走る意向を表明した。働きながら国内外のレースに出続ける異色の「公務員ランナー」は世界のトップを目指し、新たな環境を求める決意を固めた。=26面参照

 独立独歩の「公務員ランナー」として名をはせた川内が、その異名と決別することになった。プロとなって競技に専念し、「世界の強豪を相手に戦っていきたい」。背中を押したのは、競技への情熱と純粋な向上心だった。
 ボストン・マラソンを制したとはいえ、世界に追いついたとは思っていない。昨夏の世界選手権の覇者ジョフリー・キルイ(ケニア)らアフリカ勢は、厳しい風雨で精彩を欠いた。「天候に恵まれた面もあった。タイム勝負だとスピードが足りない」。課題は十分に理解している。
 国内でも若いライバルが先を行く。2月の東京マラソンでは26歳の設楽悠太(ホンダ)が、2時間6分11秒の日本記録を樹立。自身は5年も2時間8分14秒の自己記録を更新できていない。「ずっと公務員をやって現状維持。何も挑戦していない」。足踏み状態を打破するには、仕事を辞めて競技だけに没頭する必要があった。
 ただ、実業団チームに属さず仕事と競技を両立するモデルを示せた自負はある。毎週末のようにレースに出場する独自の調整を貫き、月1回ペースのフルマラソンで結果を残してきた。「両立できることは証明できた。その証拠に、公務員ランナーは最近増えている」。プロになっても、調整法を変えるつもりはない。(佐藤航)

2時間20分切り78回/ギネス
かわうち・ゆうき 埼玉・春日部東高から学習院大へ進み、箱根駅伝関東学連選抜で2度出場。マラソンでは11年東京で初めて2時間10分を切る2時間8分37秒で3位に入り、13年ソウル国際で自己最高の2時間8分14秒で4位。14年仁川(インチョン)アジア大会で銅メダルに輝いた。世界選手権は3度出場し昨年の9位が最高。今年3月には2時間20分を切った回数として当時の78回がギネス世界記録に認定された。埼玉県庁。175センチ、62キロ。31歳。東京都出身。

 

「世界で戦いたい。今の環境変えねば」川内選手プロ転向/26面

 男子マラソンで公務員として働きながら多数のレースに参加する異色のスタイルで活躍する川内優輝選手(31)が19日、来春に埼玉県庁を退職してプロに転向する意向を表明した。16日のボストン・マラソンで日本勢31年ぶりの優勝を果たし、米国から帰国した成田空港で明らかにした。 =ユウキの決断10面

「公務員ランナー」卒業
 世界選手権に3度出場した実績を持つ川内選手は、本年度限りで、代名詞でもある ″公務員ランナー″ を終える理由を「マラソンで世界で戦いたいのが一番の思い。自己ベストも5年間更新していない。今の環境を変えなければ」と説明した。
 既にプロとして活動する弟の鮮輝選手に刺激を受け、世界屈指の伝統レースを制して賞金15万ドル(約1600万円)を獲得したことも後押しになったという。「3年か4年は活動できる。金銭面の不安がなくなったのは一番大きい」と述べた。2020年東京五輪には意欲を見せてこなかったが「現時点ではそこまで自信が持てない。環境が変わってどうなるか」と含みを持たせた。
 ボストンでは厳しい風雨と寒さの中、強豪を抑えた。表彰式で目に涙を浮かべた川内選手は「あれほど素晴らしい場面はなかった。言葉にならない。本当にうれしい」と改めて喜びを語った。22日には岐阜長良川競技場発着で行われるぎふ清流ハーフマラソン中日新聞社など主催)に出場する。