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是枝監督カンヌ最高賞 「作る覚悟 また新たに」

 f:id:a-tabikarasu:20180526114357j:plain 1面/2018.5.21

カンヌ最高賞受賞 是枝監督「作る覚悟 また新たに」/24面

 【カンヌ=共同】「今年のパルムドールはコレエダ…」。審査員長の女優ケイト・ブランシェットさんが、「万引き家族」の是枝裕和監督の名前を読み始めると、会場は拍手と歓声に包まれた。19日夜(日本時間20日未明)に開かれたカンヌ国際映画祭の授賞式。壇上でブランシェットさんから最高賞パルムドールのトロフィーを受け取った是枝監督は、感激のあまり「うわぁ」と声を漏らした。=是枝監督カンヌ最高賞1面

「すごく重い」感激の笑顔
 「さすがに足が震えています。この場にいられることが本当に幸せです。この映画祭に参加していつも思いますが、映画を作り続けていく勇気をもらいます」と喜びを語り、穏やかに言葉を継いだ。「今回頂いた勇気と希望を、一足先に日本へ戻ったスタッフとキャストや、これから映画を作り、ここを目指す若い映画の作り手たちと分かち合いたい」
 続いて行われた記者会見でも、各国の記者から「おめでとう」と拍手で迎えられた。「日本の家族に特有の個性を描こうとしているのか」との質問に、日本的とは意識していないとし「ただ、今の日本社会の中で隅に追いやられ、見過ごしてしまうかもしれない家族の姿をどう可視化するかは考えます」と答えた。
 最高賞に決まった瞬間、少しうつむき加減で、信じられないというような表情を浮かべた是枝監督。発表を待つ間の心情については「(賞の)発表順が分からず、気が付くと、(最高賞に次ぐ)グランプリとパルムドールしか残っていなかった」と振り返った。
 タキシード姿でトロフィーを持ちながらの取材対応。「すごく重いんですよ。腕がかちかち」と笑顔を見せつつも「別の意味でもこれを頂くのは本当に重たい。これをもらった監督として恥ずかしくないものを作らなければならないという覚悟を、また新たにしています」と語った。

秘密抱えた「家族」描く 脚本・編集も担当
 「万引き家族」は、都会の片隅の平屋でひっそりと暮らす ″家族″ の物語。是枝監督が脚本や編集も手掛けた。
 家の持ち主の祖母(樹木希林)の年金を頼りに、父(リリー・フランキー)と息子(城桧吏)が万引で日用品を補い、母(安藤サクラ)とその妹(松岡茉優) と共に、貧しいが仲むつまじく暮らしている。父が連れてきた幼い女の子(佐々木みゆ)を迎え入れ、娘として育てようとするが、やがてある事件が起き、家族それぞれの秘密や関係性が明らかになっていく。(共同)