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首相なぜ怒らない 加計学園「面会は虚偽情報」

 f:id:a-tabikarasu:20180529095911j:plain 2面/2018.5.29

核心/首相なぜ怒らない 加計学園「面会は虚偽情報」/2面

 「抗議する理由はない」。安倍晋三首相は28日の衆参両院予算委員会の集中審議で、学校法人「加計(かけ)学園」が獣医学部新設を有利に進めるため首相と学園理事長との架空の面会話をでっち上げたと説明していることについて、静観の構えを見せた。名前を勝手に利用されながら怒らない首相の姿勢に、疑問をぶつける野党議員。 一方で、学園が虚偽の説明をして学部開設にこぎ着けたとすれば、補助金詐取などの深刻な問題に発展しかねない。(池田悌一、中沢誠)

無断で名前?「抗議する理由はない」
■平静
 「加計学園側のコメントについて評論する立場にない。怒るとか怒らないとかいうことではない」。首相はこの日の参院予算委員会で、小池晃氏(共産)の質問に淡々と答えた。
 学園が報道機関にファクスを送ったのは26日。愛媛県が21日に国会ヘ出した新文書に「加計学園からの報告」として、加計孝太郎理事長が2015年2月25日の首相との面会で学部開設構想を説明し「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」と言われた―と記されていたのを受け、学園は「県と(今治)市に誤った情報を与えてしまった」と面会の事実を否定。県などへの説明で、実際にはなかった面会を引き合いに出したと強調した。
 その理由を学園は、学部新設に活路を見いだすためと指摘。県と市を前のめりにさせるため虚偽情報を流したように読めるが、名前を無断で使われたことになる首相は、集中審議の答弁で「そもそも伝聞の伝聞」と問題視しなかった。

■寛容
 学校法人「森友学園」を巡る問題が浮上した昨年2月の国会では、安倍首相は昭恵夫人と親交のあった森友学園籠池泰典前理事長について、当初は好意的に評価していたものの、問題が大きくなるにつれ「そう簡単に引き下がらない方。非常にしつこい」「教育者の姿勢としてはいかがなものか」と突き放した。40年来の「腹心の友」だという加計氏への対応は、籠池氏に対してと寛容の度合いに差が見られる。
 小池氏は「加計の言っていることが真実ではなく、総理自らをかばうものであると知っているから、平然としているのではないか」と疑った。面会が事実であれば、首相の「学園の計画を初めて知ったのは17年1月20日」という答弁が虚偽になりかねない事情もあるからだ。

■助成
 「(学園のコメントが正しければ)政府をだまして自分の事業をやろうとした犯罪的行為。学園に税金である私学助成金を出すことは適切か」。集中審議で、福山哲郎氏(立憲民主)は首相に詰め寄った。
 加計学園の場合、今治市に開設された獣医学部への公的支援私学助成金だけにとどまらない。37億円の学校用地は市が無償譲渡。県と市は昨年度以降、3年間で計93億円を補助する。
 今治市の市民団体「今治市民ネットワーク」の村上治共同代表は「県や市をだましたのなら補助金詐欺。学園は金を返せ」と憤る。
 大学設置に詳しい教育研究者の小川洋氏は「学園は県と市からの支援を取り付けたことで、獣医学部を開設できた。学園の説明通りなら、うその上に成り立つ学部開設だ。首相がうそをついているのか、学園がうそをついているのか、いずれにしても加計氏の説明責任は免れない」と話す。

 

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