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佐川氏ら全員不起訴 「森友」改ざんなど38人

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佐川氏ら全員不起訴 「森友」改ざんなど38人/1面

 学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざんで大阪地検特捜部は31日、虚偽公文書作成容疑などで告発された当時の財務省理財局長の佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官らを不起訴とした。売却価格が8億円余り値引きされた取引を巡る背任容疑についても、交渉時の理財局長の迫田英典元国税庁長官らを不起訴とした。=野党、再喚問要求2面、検察OBが異論27面、社説5面

 財務省による交渉記録廃棄を受けた公文書毀棄(きき)容疑なども含め、財務省本省や近畿財務局、国土交通省大阪航空局などで関わった計38人を不起訴とし、捜査を終結した。佐川氏は嫌疑不十分、迫田氏は嫌疑なし。告発した大学教授は来週にも検察審査会に審査を申し立てると明らかにした。
 昨年2月に発覚した森友学園問題は、国の関係者の刑事責任が問われない形で区切りを迎えた。特捜部は官僚が安倍政権の意向を忖度(そんたく)し、大幅の値引きや改ざんをしたとする疑惑について「捜査の内容に関わるので答えられない」としている。
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解説/背信の根 責任取らぬ政権
 森友学園を巡る一連の容疑はすべて不起訴となったが財務省側が大規模な文書改ざんや記録廃棄を行った事実は揺るがない。では、こうした不正がなぜ行われたのか。その背景に官邸の働き掛けはなかったのか。今回の不起訴により、政権中枢の関与や官僚の忖度(そんたく)の有無が公判で明らかにされることはない。これでは多くの国民が到底納得しないだろう。
 「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員もやめる」。始まりは安倍晋三首相のこの発言だった。改ざんにより、妻昭恵氏に関する記述は全て削除されていた。本省は、改ざんに抵抗する近畿財務局を押し切ったという。改ざんに手を染めたとみられる職員は自ら命を絶った。残したメモには「このままでは自分一人の責任にされてしまう」と悲痛な叫びがつづられていた。
 こうした事態は、官僚たちが安倍政権を守るためではないか。首相は「膿(うみ)を出し切る」とひとごとのように繰り返し、麻生太郎財務相は改ざんは「悪質なものではない」と開き直る。省庁の意思決定の過程を記した公文書の改ざんは、歴史の捏造(ねつぞう)に等しい「禁じ手」だと、どれほど真剣に受け止めているのだろう。長期政権下で、官邸に人事権を握られた官の忖度は今後も続くだろう。前代未聞の国民に対する背信の根は、責任を取らない政権にある。(藤川大樹)

 

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