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自民党 総裁選報道 けん制 新聞社などに要望

 f:id:a-tabikarasu:20180830114859j:plain 1面/2018.8.30

障害者雇用 37府県水増し 自治体も拡大解釈まん延/1面


こちら特報部自民党  総裁選報道 けん制  「公平・公正」新聞社などに要望/26面

 安倍晋三首相と石破茂元幹事長の一騎打ちの構図が固まつた自民党総裁選挙。告示を来月7日に控え、同党が両候補の扱いについて「公平・公正な報道を」と求める要望書を新聞や通信社に出した。しかし、公職選挙法で報道にしばりのある国政選挙などと異なり、総裁選はあくまで自民の身内の選挙。「筋違いな注文」との声もある。(大村歩)

首相「完勝」への思惑?
 「政党の党首を決する重要な選挙の意味合いを持っており、当委員会といたしましては、すべての面において公平・公正が図れるよう全力を尽くしておるところであります」
 野田毅自民党総裁選管理委員長名で28日に、出された文書には、こう書かれている。「お願い」の内容は、▽インタビュー、取材記事、写真の掲載は内容、掲載面積などで必ず各候補者を平等・公平に扱う ▽候補者によリインタビュ―等の記事の掲載日が異なる場合は、掲載ごとに総裁選の候補者を記すこと―というものだ。
 ちなみに、この文書は新聞・通信社にのみ配布された。NHK・民放各局には、この公平性原則をもとに報道するよう、個別に交渉していくという。
 この「お願い」には理があるのか。
 専修大山田健太教授(言論法)は「通常の国政選挙だって、本来は、何が公平・公正かは報道機関側の判断に基づいて自由に報道が行われるべきだ。まして総裁選は、いくら事実上、次期首相を決める選挙とはいえ、あくまで政党内のトップを決める選挙であって、公職選挙法などで個別・具体的な禁止規定がない以上、どう報道しようが全く自由なはずだが、それをけん制し、報道機関を萎縮させる」と批判する。
 そもそも、現状の対決構図自体が公平・公正ではないと指摘するのは、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏だ。「安倍首相は現職の首相であり、総裁選とは関係なくメディアに毎日登場する。事実上それ自体が総裁選の選挙運動になるが、『総裁選に関する報道』にはカウントされない。 一方で、石破氏は無役の衆院議員であり総裁選がらみでしか報道されない。圧倒的な差がある」
 さらに首相は総裁選期間中の9月11~13日にロシアヘ外遊する。その間、当然マスコミは首相の動向を報道するが、外遊中、首相の街頭演説や討論会はない。その結果、「石破氏と一対一で向き合った論戦の場は減る。そこまで考えての外遊だ」(鈴木氏)。
 それにしても、首相側はすでに石破派と参院竹下派を除く党内全派閥の支持を取り付け、3選は確実とみられる。公平・公正名目で、さらに石破氏とのメディア露出に差をつけ、「完勝」を狙う理由は何か。
 「安倍首相は、批判に対して異常に神経質で、保守政治家としての鷹揚(おうよう)さがない。スターリンヒトラーら独裁者に共通する傾向だ。だから自分に批判的な石破氏の発言を封殺したいのだろう」と看破するのは政治評論家の森田実氏だ。
 総裁選は昔から公平・公正などとはほど遠かったという。「札束で票を買う世界。外相などを務めた故・藤山愛一郎氏などは総裁選出馬を重ねたことで、東京・白金台の広大な私邸を含む莫大な私財を失ったほどだ。なのに、報道に『公平・公正を」とは片腹痛い」
 <略>