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平成の歌姫の背中

 f:id:a-tabikarasu:20180917091550j:plain 1面/2018.9.17

陸自  多国籍軍へ派遣検討 シナイ半島 政府 安保法を適用/1面

 政府が安全保障関連法の施行で可能となった「国際連携平和安全活動」を初適用し、エジプト・シナイ半島イスラエル、エジプト両軍の停戦監視活動をする「多国籍軍・監視団」(MFO)に、陸上自衛隊員の派遣を検討していることが16日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。政府は年内にも首相官邸、外務省、防衛省による現地調査団を派遣。安全が確保できると判断すれば、年明け以降に司令部要員として陸自幹部数人を派遣する意向だ。 
 安保法に含まれる改正国連平和維持活動(PKO)協力法は、PKOと活動内容が似ているものの国連が統括せず、国際機関などの要請に応じて自衛隊を派遣する国際連携平和安全活動を初めて認めた。PKO参加5原則が準用される。
 同法で認められた、武装集団に襲われた国連要員らを救出する「駆け付け警護」と宿営地の共同防護は南スーダンPKOで新任務として付与されており、MFOへの派遣で自衛隊の活動範囲がさらに広がることになる。<略>


論説室から「平成の歌姫の背中」/5面

 先日亡くなった漫画家さくらももこさんの作品「ちびまる子ちゃん」の中で、あこがれのアイドルとして登場するのは百恵ちゃんだった。さくらさんの2歳年下の私も小学校時代、百恵ちゃんがほほ笑むグリコの下敷きを後生大事に持ち歩いていた。
 結婚して引退した山口百恵さんを昭和の1つの象徴とするならば、16日に引退した安室奈美恵さんは平成という時代とともに思い起こされる存在になるのかもしれない。
 彼女のファッションをまねた「アムラー」が社会現象となったのは1996(平成8)年。絶頂期の休業や出産、離婚を経て独自の道を歩み始めた。テレビでの露出は少なくなり、コンサート中心に。先を行くお手本がいない中、鍛錬と試行錯誤で高みを目指しているように見えた。8月、出身地沖縄の翁長雄志知事が亡くなった時には遺志の継承を願うコメントを公表した。芸能人としての仮面を感じない、自立した一個人の言葉だった。
 医大入試の女性差別など、いまだ社会はガラスの天井だらけであることがあらわになった平成最後の夏。昭和に比べれば幸せのありようも活動の幅も広がったけれど、女子の試行錯誤は続く。気持ちは暗くなるけれど、「ピリオドを打った先も冒険」(NHKのインタビュー)と、新たな扉を開ける安室さんの背中は、一筋の光として胸に刻もうと思う。 (早川由紀美)