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コラム大波小波 『週刊金曜日』からの提言

 f:id:a-tabikarasu:20181119091109j:plain 1面/2018.11.17

コラム大波小波 『週刊金曜日』からの提言/6面

 雑誌の衰退が著しい。差別的表現で休刊に追い込まれた『新潮45』のヘイト路線も、背景にあるのは雑誌メディアの凋落(ちょうらく)といわれる。無論、リベラル系雑誌も例外ではない。
 ゴリゴリ・リベラル系の『週刊金曜日』が、創刊25周年を迎えた。看板の一人だった佐高信(まこと)が編集委員を辞め、従軍慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者の植村隆が新社長になった。経営危機もささやかれる。
 雑誌『創』が12月号で特集「どうなる『週刊金曜日』」を組んでいる。編集長と発行人を併せて14年続け先頃退任した北村肇の、総括と提言が興味深い。
 創刊した1993年当時の定期購読者は5万人、現状ではそれが1万3000にまで減少、読者層の高齢化が進む。若い世代の読者を獲得する取り組みを繰り返すもことごとくが失敗。これを踏まえ北村は、「リベラルを自認する高齢者の雑誌」に特化し、読者と心中するしかないと言う。
 北村の読者特化提言は読者間の分断ではない。それぞれが固有の視点で固有の問題に真摯に向きあう。新たな結合、新たな連帯へとむかう積極的な特化の提言といえよう。雑誌メディアの衰退をチャンスととらえ直すー『週刊金曜日』の今後を見守りたい。(不惑) 2018.11.17