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令和 始まる 儀式「違憲」4団体が抗議

f:id:a-tabikarasu:20190501111115j:plain 2019.5.1/1面

代替わり儀式「違憲」 宗教4団体が抗議/26面

 プロテスタントカトリックキリスト教4団体が30日、東京都内で記者会見し、皇位継承に伴う一連の儀式は「違憲状態」にあると抗議した。
 4団体は、神話に基づく「剣璽(けんじ)等承継の儀」を天皇の国事行為として行うことや、国費で大嘗祭(だいじょうさい)を賄うことは「憲法政教分離原則にそぐわない」と指摘した。
 プロテスタント系の日本福音同盟の上中栄(かみなかさかえ)さんは「天皇を好きか嫌いかなどではなく、政府が代替わりの儀式に関わることが問題。思考停止に陥らず、自分たちの信教の自由を守りたい」と訴えた。
 会見に先立ち、キリスト教徒ら120人が参加した集会を開き、「すべての儀式が国民主権基本的人権の原理に基づいて行われるよう強く求めます」との宣言を確認した。 (小佐野慧太)

天皇制廃止を」 新宿で反対集会/26面

 東京のJR新宿駅近くの広場では30日夕、天皇制に反対する市民らが集会を開き、「天皇制を終わらせよう」と声を上げた。天皇の存在は法の下の平等に反すると主張。「代替わりを行わず、今の天皇で廃止すべきだ」と訴えた。主催者によると約150人が集まった。周辺には右翼活動家らが集まり、「今すぐ集会をやめろ」と抗議。警視庁の機動隊員らが、集会に近づかないよう制止するなど騒然とした。
 

国威発揚の危うさ」令和「幸福願う思い」 元号 専門家から異論も/26面

 新元号「令和」には依然として疑問の声がくすぶる。専門家は、典拠となった万葉集が戦前の国威発揚に利用された負の歴史に目を向ける。
 国文学研究資料館相田満准教授は「国学の研究対象である万葉集が江戸時代以降、国威発揚や戦争に利用されてきた」と警鐘を鳴らす。有名なのは、万葉集の中から大伴家持(おおとものやかもち)の長歌の一節を選んだ歌曲「海ゆかば」。戦時下に広く愛唱され、日本軍の玉砕などを伝えるニュースの冒頭で流された。
 安倍晋三首相らは、国書(日本古典)から初めて採用した点をアピールするが、相田准教授は「尖閣諸島問題などによる日中関係悪化が影響しているのではないか」とみる。
 新元号発表後の安倍首相の談話で「天皇や皇族、貴族だけでなく、防人(さきもり)や農民まで、幅広い階層の人々が詠んだ歌が収められ…」などと説明したことに異議を唱えるのは、万葉学者の品田悦一(よしかず)・東大教授だ。
 「庶民の歌とされる東歌(あずまうた)を詠んだのは庶民ではなく、身分の高い国司と郡司の合作と考えられ、国民歌集との位置づけは近代化を目指す明治政府の国策に沿ってつくられた。戦時中は戦意高揚の道具にも使われた」と指摘。「意識を国内に向けさせた当時と今は重なるところがあり、危うさも感じる」と心配する。
 海外では、令和の「令」を「order(命令)」と訳す報道があった。東大史料編纂(へんさん)所の本郷和人教授は「『令』を使うのはふさわしくない」と批判する。
 「令は天皇の命令ではなく、皇太子、親王の命令を意味し、元号に使うのはおかしい。皇族の執事を示す『家令』のように、へりくだった意味でも使われる。弊社の弊と同じで、学生が就職試験の面接で『御社の活動に感動しました』と言うべきところを弊社と言ったら笑われてしまう」
 一方、国文学研究資料館ロバート・キャンベル館長は「繁栄と安寧、人々の穏やかな幸福を願う思いを季節の移ろいに重ねた」と前向きにとらえる。万葉集の序文が中国古典の影響を受けていることで「グローバル化する今の時代にふさわしい」と評価する。その上で「万葉集が戦時中に利用された事実がある一方で、これだけ多くの人に読まれ、感動を与えている結果は重視すべきだ」と両面性に着目するよう促した。 (服部展和)