今日の東京新聞

購読している東京新聞の記事を紹介します。読者の応援ブログです。

<本音のコラム>「自民、赤信号」 斎藤美奈子

<本音のコラム>「自民、赤信号」 斎藤美奈子/27面

 参院選が終わり、22日朝刊には「自公、改選過半数」を伝える見出しが並んだ。読売新聞は「与党勝利」、毎日新聞は「自公勝利」とも。
 勝利ってどこが。「改憲勢力3分の2割る」(東京新聞)という結果でも?
 事実、獲得議席数をよく見れば、公明党は改選前の11議席を14に増やすも、自民党は66から57に減。非改選の56と合わせても113で、過半数の123議席に届かない。なにせ自公で6、首相のお膝元の自民党は9議席も減らしたのだ。安倍政治への逆風が吹きはじめた証拠。むしろ「自民、単独過半数割れ 安倍一強に赤信号」でしょーよ。
 とまあいうように、最初から最後まで報道の仕方に疑問が残る参院選だった。50%を切る低投票率についても、選挙中に出すべき情報を出さなかったメディアの責任はきわめて大きい。
 公職選挙法148条は「報道及び論評等の自由」を保障しているし、放送法4条は「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」を求めている。自由な選挙報道ができないなんて嘘(うそ)なのよ。
 それでも船後(ふなご)靖彦氏と木村英子氏の当選をはじめ、この選挙は将来につながるいくつもの成果を残した。その波紋は、ほら、すでに広がりはじめている。 (さいとう・みなこ/文芸評論家)