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IRの懸念 現実味 秋元議員 収賄容疑で逮捕

<核心>IRの懸念 現実味 秋元議員 収賄容疑で逮捕/2面

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を担当する副大臣だった自民党の秋元司衆院議員(48)が25日に収賄容疑で逮捕され、IRが汚職や犯罪行為の温床になりかねないとの懸念が現実となった。それでも、安倍政権はIR整備を予定通り進める姿勢を崩さない。IRを成長戦略の目玉に位置付けているからだ。 (中根政人)

◆影響なし
 菅義偉(すがよしひで)官房長官は25日の記者会見で、秋元議員逮捕がIR推進に与える影響を問われ「できるだけ早期にIRの整備による効果が実現できるよう着実に進めたい」と言明。自民党二階俊博幹事長も「安倍政権そのものが関与したわけではない」と記者団に事件の影響を否定した。
 安倍政権は、カジノを主な収益源にホテルや会議場を兼ね備えたIRの整備で、訪日外国人客の増加による経済効果が期待できると主張。汚職や治安の悪化、ギャンブル依存症の増加といった懸念が拭えない中、昨年7月にIR整備法を成立させ、早ければ2020年代半ばに開業させるスケジュールを描く。
 日本のIRには、トランプ大統領に大口献金をしているカジノ大手ラスベガス・サンズのシェルドン・アデルソン会長らが進出を熱望。安倍晋三首相は17年2月の訪米時にアデルソン氏らにIRに関する方針を説明した経緯もあり、米側の意向を酌んだ「政治案件」の性格も帯びている。
 IRには、菅氏の地元・横浜市、二階氏の地元・和歌山県大阪府・市、長崎県が誘致を表明。千葉市や東京都、愛知県、名古屋市も誘致の必要性を検討している。政府は年明け早々に自治体や事業者の選定基準を含む基本方針を決定して準備を急ぐ方針だ。

◆一体化
 今回の収賄容疑は、IR整備に向けて最も危惧された政治家と企業の癒着の典型だ。にもかかわらず、菅氏はIR事業に関わる政治家、官僚と企業の接触に関し「一概に禁止されるものではない」と規制に消極的な考えを表明。政治家、官僚と企業の不適切な関係が繰り返される恐れが残る。 <略>